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アストンマーティンが日本GPでも浮上できず(写真・ロイター/アフロ)
アストンマーティンが日本GPでも浮上できず(写真・ロイター/アフロ)

「再び混乱と緊張が高まる」アストンマーティンが日本GPフリー走行でも下位に低迷…PU供給のホンダが会見で「関係は悪化していない」と釈明も見解に食い違いが…

 F1の今季第3戦、日本GPが27日に三重県の鈴鹿サーキットで開幕し、マシンの異常振動に苦しむアストンマーティン勢が2度のフリー走行(FP)でともに下位に沈んだ。今季から搭載するホンダ製のパワーユニット(PU)に問題があるとアストンマーティン側が指摘してきた中で、公式会見に臨んだホンダレーシング(HRC)の渡辺康治社長は「テストでは振動は許容範囲内だが、シャシーに組み込むとはるかに大きな振動が発生する」と現状を報告。振動を巡る見解が食い違う状況を受けて、海外メディアは「再び混乱と緊張が高まっている」と報じた。

 FP2ではアロンソが19番手、ストロールが21番手と低迷

 アストンマーティンを悩ませる振動問題が新たな局面を迎えた。
 国際自動車連盟(FIA)が主催する形で、日本GP初日のフリー走行1回目(FP1)と2回目(FP2)の間に行われた公式会見。マクラーレンのアンドレア・ステラ、ハースの小松礼雄両代表とともに出席したHRCの渡辺社長が、今季からPUを供給しているアストンマーティンの振動問題に関して最新の調査結果を報告した。
「ダイナモメーターでのテストでは振動は許容範囲内だが、実際にシャシーに組み込むとテスト時よりもはるかに大きな振動が発生する。なので、当然ながらPUだけでは問題は解決できない。我々はアストンマーティンと緊密に連携しながら、PUだけでなくシャシーも含めた全体的な解決に取り組んでいる」
 振動問題の原因はこれまでホンダ側にあるとされてきた。
 たとえば開幕戦の豪州GP中に公式会見に臨んだアストンマーティンのエイドリアン・ニューウェイ代表は、東京を訪れた昨年11月に初めて知らされた事実と位置づけた上で、ホンダF1チームの顔ぶれに不満を露にしていた。
「2021年末にF1から撤退したホンダは、再参入までに1年ほど他社との競合から離れていた。その間に優秀だったかつてのスタッフのほとんどが、別の仕事に従事して今も戻っていない。再参入したメンバーの大半が実はF1の世界に入ったばかりで、以前のような経験を持ち合わせていなかった」
 ホンダ側の経験不足が振動問題につながっていると指摘した。これに対して、渡辺社長は「他チームに比べて開発の開始時期が少し遅れたのは事実」と認めながら、ニューウェイ代表の認識には「誤解がある」と反論した。
「当社のポリシーとして、モータースポーツ部門のエンジニアを定期的に量産部門や、ジェット機などより先端的な技術分野へローテーションさせている。アストンマーティンに対する私の説明が不十分だったのかもしれないが、組織の再構築に多少時間がかかったため、それが彼の懸念材料になったと思うが、我々は何も隠していない。今では十分な組織体制と人材が整っている。決して素人を雇ったわけではない」
 PUをシャシーに組み込んだときに、はるかに大きな振動が発生する。これはレッドブルなどで技術畑として長く活躍し、鬼才エンジニアと呼ばれた67歳のニューウェイ代表が手がけたシャシーも問題を抱えている状態を意味する。
 新たな展開を受ける形で、米国のモータースポーツ専門メディア『AutoRacing1.com』は「ホンダのエンジンはニューウェイによるアストンマーティンの欠陥マシンでのみ激しくシャシーを振動させる」と報じ、さらに次のように続けた。
「ドライバーを悩ませてきた深刻な振動問題について、新たな進展があったとホンダの渡辺社長は主張した。ホンダのホームレースでもある日本GPが開幕した中で、アストンマーティンとの間でマシンへの信頼性に関する見解の相違が浮き彫りとなった。両者が発表した対照的なメッセージは2026年のプロジェクトに対する根本的な疑問を浮上させ、チーム内では再び混乱と緊張が高まっている」

 

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