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井上尚弥のトレーナーを務める太田光亮氏の長男の蓮久斗君がJCL大会で1回TKOデビューを飾った
井上尚弥のトレーナーを務める太田光亮氏の長男の蓮久斗君がJCL大会で1回TKOデビューを飾った

「井上尚弥さんを超えたい」“モンスターのパンチを最も受けた男”の長男である太田蓮久斗君がジュニアチャンピオンズリーグ開幕戦で戦慄の1ラウンドTKOデビュー!

 日本プロボクシング協会が主催する「第7回ジュニア・チャンピオンズリーグ(JCL)」の東日本地区予選が17日、東京都墨田区のひがしんアリーナで行われた「すみだボクシング祭」内で開幕。スーパーバンタム級の4団体統一王者、井上尚弥(32、大橋)の専属トレーナーを務める太田光亮氏(36)の長男である蓮久斗くん(れくと、12)が、U-15の52.5キロ級1回戦に出場して1ラウンドTKOデビューを飾った。まだボクシングを始めて1年半だが、長身でセンス抜群、おまけにイケメンの金の卵。「将来は井上尚弥さんを超えたい」と夢を語った。

 井上vsドネア戦に感動してボクシングを始める

「モンスターのパンチを最も受けた男」として知られる「チーム井上」の太田トレーナーの長男の蓮久斗君が衝撃のデビューを飾った。
 第7回を数えるJCLは、ボクシングの普及及び、将来のスター候補を育成するための登竜門として設立されたキッズ大会。今回の東日本地区予選の開幕戦は、目の手術で、WBA世界バンタム級の休養王者となった堤聖也(角海老宝石)、元WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(志成)、6月19日にWBO世界ウエルター級タイトルマッチを控える佐々木尽(八王子中屋)、WBA世界スーパーライト級王者への指名試合が指令された平岡アンディ(大橋)ら数多くのトップボクサーが参加した「すみだボクシング祭」の中に組み入れられ、多くのファンが見守る熱気あふれたリングで開催された。
「めちゃくちゃ緊張しました」
 オーソドックススタイルの太田は、ゴングと同時に対戦相手の小町優翔(三迫)に襲いかかった。太田が出場したU-15の52.5キロ級は、1ラウンド1分30秒の3ラウンドで行われ、ヘッドギアを装着し使用グローブは12オンス。いきなり至近距離でのインファイトとなったが、正確で強烈なショートの右が顔面を捉えた。レフェリーは安全に配慮してすぐさまダウンをカウントした。再開すると、今度は、距離をとり、伸びのある右ストレートが再びクリーンヒットし、さらにラッシュをかけたところでレフェリーがTKOを宣告した。
 身長は1m68ですでに父より高い。長い手と長い脚。まさにボクサー向きの体形で、センスとスピードが際立っていたが、初の公式戦デビューで、インファイトもアウトボクシングもやって見せるのだから凄い。しかも、大橋ジムで本格的にボクシングを始めて、まだ1年半というから驚きである。
「むっちゃうれしかったです。最初は距離をとって、そこから追い込みたいと考えていました。一発入ったので近くでコントロールして1ラウンドで勝利できました」
 セコンドに就いた父も「僕も緊張しました」と笑顔で息子の勝利を称えた。
 それでも点数は「70点」。
「顎を引かなきゃいけないし、攻撃一辺倒となったところが反省点。でも、井上尚弥もいつも言っていますが、課題が生まれるからこそ、そこにノビシロがありますからね」と、トレーナーらしい言葉で息子の汗をふいた。
 太田トレーナーは、井上尚弥や、父である真吾トレーナーが「おーちゃん」の愛称で呼び、最も信頼している「チーム井上」のメンバーの1人。元々、アマチュア経験があり、2006年にミニマム級で大橋ジムからプロデビュー。通算成績は10戦6勝(3KO)4敗で、大橋秀行会長に声をかけられ、2016年からトレーナーに就任した。真吾トレーナーが長年、井上尚弥の強烈なパンチを受け続けてきたツケで腕のしびれが取れなくなったため、「チーム井上」入りして、2017年12月から井上尚弥自身の「リズムが合う」という推薦もあり、真吾トレーナーに代わってミットを受ける重要な仕事を請け負うことになった。
 その「チーム井上」のイズムが継承されているのだから、ジュニアが鮮烈のデビューを飾るのも当然か。

 

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