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角田裕毅がモナコに到着(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
角田裕毅がモナコに到着(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

今日モナコGP開幕!「ツノダが成功を収めるのは難しい」角田裕毅の“天敵サーキット”に海外メディアは厳しい見通しを報道

 F1の今季第8戦となるモナコGPが今日23日、モナコ公国のモンテカルロ市街地コースで開幕する。これがレッドブル昇格6戦目となる角田裕毅(25)は、F1に参戦した2021年以降の4年間で3度15位以下に終わるなど、このコースを苦手としている。ドイツの専門メディアは「ツノダがモナコで成功を収めるのは難しい」と厳しい見通しを報じた。ここまで最高位が9位と苦戦している角田は、“天敵コース”のモナコで評価を挽回できるのだろうか。

 「マシンの限界を僕はまだ十分に理解していない」

 モンテカルロ市街地コースを舞台にした伝統のモナコGPの開幕を前にF1公式サイトが角田のコメントを伝えた。
「レッドブルのマシンの限界を、僕がまだ十分に理解していないと気づかされた。マシンへのアプローチを変える必要はないと考えているが、マシンのセッティングを変える際にはより慎重に対応しないといけない。このマシンは過去に僕が経験してきたすべてのマシンよりも反応が大きいので、レースのペースを少しずつ、ゆっくりと上げていって、最終的にすべてをまとめられるようにしたい」
 第7戦のエミリア・ロマーニャGPの公式予選1回目(Q1)で、マシンが大破する衝撃的なクラッシュを経験。決勝では最後尾の20番手扱いとなるピットレーンスタートから10位入賞を果たした角田は、前レースでの失敗を踏まえてそう語った。
 F1が発足した1950年からカレンダーに組み込まれてきたモナコGPは、コースの幅が非常に狭く、レース中の追い抜きが極めて難しいレースとして知られる。
1周3.337kmで19のコーナーがあるコースを決勝では78周する。公道ゆえに走行を重ねるたびに路面にはタイヤのゴムが付着し、コンディションが大きく変わっていく。今回の決勝から2度のピットインと、最低でも2種類の異なるコンパウンドのタイヤの使用が義務づけられた点で、決勝の展開も変わってくる可能性もある。
 他のGPよりさらに予選の結果が決勝の順位に直結するレースで、アルファタウリ(現レーシングブルズ)でF1に参戦した2021年以来、角田も苦戦を強いられてきた。
 2021年はQ1で敗退し、16番手スタートだった決勝も16位だった。2022年はQ2に進むも、11番手スタートの決勝では17位と完走したなかで最下位に終わった。2023年はQ3進出を果たしたが、9番グリッドで臨んだ決勝の途中でブレーキに不具合が発生。最終的には15位でフィニッシュした。
 昨年はQ3で8番グリッドを獲得し、決勝でも8位に入賞した角田は4ポイントを獲得した。スタート直後のクラッシュでレースが中断した間に、全マシンが1回のタイヤ交換義務を消化。再開後はほぼゼロストップとなり、トレイン状態のまま10番手までのスターティンググリッドにつけた上位10台が、すべて同じ順位でフィニッシュした単調な展開が、ファンから「近年稀に見る退屈なレース」と酷評された。
 公道コースとの相性の悪さに加えて、まだ記憶に新しい大クラッシュ、さらにレッドブル移籍後の5戦で最高位が9位と、強豪チームの要望からはほど遠い戦績を踏まえて、海外メディアは角田がモナコGPで苦戦すると予想している。
 ドイツのモータースポーツ専門メディア『MOTORSPORT.TOTAL.COM』は、角田に対して「モナコで成功を収めるのは疑わしい」という厳しい見通しを報じた。
「ツノダはいま、彼が期待された補強であるとレッドブルを納得させるために、完璧な週末を緊急に必要としている。彼へのミッションは明確で、できるだけ多くのポイントを獲得し、マクラーレンとの戦いでチームをサポートすることだった。しかし、次のモナコではこれまでのレースのなかで最も厳しい試練に直面するだろう。コース幅が極めて狭く、コース脇のフェンスも近く、ランオフエリアも欠如しているモナコは些細な間違いさえも許さない。どんなに速いドライバーでも、予選で後方のグリッドにつけてしまえば、決勝で上位に進む作業に極めて大きな困難を伴うからだ」

 

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