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ネルソンがCS“第5の先発候補”に浮上
ネルソンがCS“第5の先発候補”に浮上

阪神が“仮想CSファイナル”横浜DeNA戦に収穫?!…ネルソンが“第5の先発候補”に浮上し前川右京が“秘密兵器”…“三浦番長”が繰り出した代打の順番に疑問?

 阪神が23日、横浜スタジアムでの横浜DeNA戦を延長12回の熱戦の末、2-2で引き分けて今季の横浜DeNA戦とすべてのビジターゲームを終えた。クライマックスシリーズのファイナルステージに勝ち上がってくる可能性のある横浜DeNAとの“仮想CS戦”に、藤川球児監督(45)は、ニック・ネルソン(29)を先発テストし、左打者が有効な左腕のアンソニー・ケイ(30)に対して前川右京(22)を先発起用するなどした。収穫はあったのか?

 CSファイナルで先発が足りない?

 優勝を決めた阪神にしてみれば“仮想CSファイナル”だったのかもしれない。
 鉄壁の投手陣でペナントレースを制した阪神だが、ここにきて先発が足りない問題が浮上していた。最長で6日連続でゲームのあるCSファイナルでは6人の先発投手を用意しておく必要があるが、才木、村上の両エースに、大竹、高橋遥までの4人は計算できるが、伊藤が不安定で、ファーム調整中のデュプランティエは8月9日以来、1軍登板はなく、5人目、6人目が、まだ不確定な状況。その中で、CSの先発候補に抜擢したのがネルソンで、9月15日の中日戦で、5回1失点に抑えて勝ち投手となって以来、事実上、2度目の先発テストとなった。
 ネルソンは5回を2失点。2回に絶好調の筒香に先制アーチを浴び、5回に二死二塁から桑原に初球の甘く入ったチェンジアップをライト前に運ばれて2点目を失ったが、横浜DeNAの村田修一野手コーチが、「変化球にバラつきはあるが、強いストレートがある程度のところにきている」と評価する、適度に荒れるコントロールと球威で、危なげなく5回を投げ切りゲームを作った。
 CSファイナルの第5の先発候補にメドが立ったと言ってもいい。
 打線には左腕のケイに対して3番に前川、6番に木浪、7番に高寺と左打者を並べた。ケイの被打率が対右打者に.197、対左打者に.209と左打者を苦にしているからだ。前川はケイから2安打。5回には二死満塁から同点タイムリーをかなり三遊間寄りに守っていた三塁筒香の左へ流し打った。ツーシームを逆方向へおっつける技ありの一打。8回には代わったウィックからもレフト前ヒットを放ち、猛打賞で存在感をアピールした。前川のレフトの守備には不安が残るが、CSでの秘密兵器となりうる存在。その先の日本シリーズでは、DHがあるので、前川が、このままアピールを継続すれば、チームにとっての選手起用の選択肢も広がるだろう。
 1軍再昇格直前のファームのゲームを解説していた阪神OBで評論家の池田親興氏も、「一番目立っていたのは前川。バットが遠回りするイメージがあったが、コンタクト率があがって、崩されることなくバッティングに粘りが出てきた」と、前川の成長ぶりを指摘していた。
 またモチベーションの持ちにくい優勝後の消化ゲームの中で、藤川監督は、2-2で迎えた7回、及川に左打者の林一人だけに登板機会を与えた。及川は空振りの三振を奪い、藤川監督とソフトバンクのバリオスが持つ17試合連続ホールドの日本記録に並んだ。セーブポイントも51となり、トップの巨人大勢に1差に迫り、最優秀中継ぎ投手のタイトルも視界に入ってきた。
 試合後、藤川監督は、「目指すところがあるのは限られたプレーヤーだけ」と、及川の記録とタイトル奪取をバックアックする姿勢を明かした。

 

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