
ロバーツ監督が背信スコットに怒り隠さず…「ショウヘイがあれだけの力投を見せてもブルペンは仕事ができていない」…危機的状況にカーショーが救援登板を直訴…指揮官は「グレートなアイデア」
ドジャースの大谷翔平(31)が23日、敵地でのダイヤモンドバックス戦に「1番・投手兼DH」で先発し、復帰後最長イニングとなる6回を投げて5安打8奪三振無失点の好投を見せたが、救援陣が4点のリードを守れずチームは4-5で逆転サヨナラ負けを喫した。9回にタナー・スコット(31)が今季10度目の救援失敗。デーブ・ロバーツ監督(53)は怒りを隠さなかった。ブルペンの危機的状況に今季限りの引退を発表しているクレイトン・カーショー(37)がリリーフ登板を直訴してロバーツ監督も起用を明言した。
「5球連続でスライダーを投げては打ち取れない」
またしても悪夢が繰り返された。それも西地区の優勝が目の前に迫った重要な時期にだ。米映像サイト「ドジャーブルー」が伝えたところによると、大谷は、前日にホテルで「100球はないが、6回いけるなら6回まで」とのミーティングをチーム首脳と持ち、スコアボードにゼロを並べたまま今季初となる6回に突入。ロバーツ監督が「非常に疲れていた」という姿を見せたが、この回も無失点に切り抜けてブルペン陣にバトンを渡した。だが、ブルペン陣が4点を守れず炎上した。
前回登板では、5回まで大谷がノーノーを続行していたが、6回から継投に入って逆転を許したが、今回も、また7回にジャック・ドレイヤーが二死からジェームズ・マッキャンにタイムリー二塁打を浴び、さらにロバーツ監督が、慌てて注ぎ込んだエドガルド・エンリケスがエイドリアン・デスカスティーヨに2ランを許して1点差となった。
そして9回だ。
左腕のスコットが、死球、四球と2人の走者を出して、バントで送られて一死二、三塁となってからホルヘ・バロッサに同点犠飛を打たれた。さらに二死二塁と続く大ピンチに、1番打者のヘラルド・ペルドモに4球連続でスライダー。フルカウントから、ど真ん中へ投じたその失投をレフト前へ運ばれてのまさかの逆転サヨナラ負け。
昨年オフに4年総額7200万ドル(約112億円)の大型契約を結んだ左腕は今季10度目の救援失敗で4敗目を喫した。
ここ4試合は無失点の投球を続けていたが、大事な局面でセーブをマークすることができなかった。
前出の「ドジャーブルー」が伝えた試合後の囲み取材によると、スコットは、「最初の打者に死球、次の打者に四球を出してしまったことで自分を非常に苦しい状況に追い込んでしまった。思うようにコントロールができなかった。本当に悔しい。勝たなければいけない試合だった。完全に自分の責任だ」と、うなだれた。
ロバーツ監督は、試合後の会見で怒りを隠さなかった。
「ショウヘイがあれだけの力投を見せて4-0でリードしている状況でブルペンを投入して試合を終わらせようとしたが、彼らはいい仕事をできなかった。結果として9回が非常にプレッシャーのかかるイニングになってしまった。勝たねばならない今の時期の敗戦は受け入れがたいものだ」
大谷の復帰後初の6イニング無失点の力投を見殺しにした不甲斐ないブルペン陣が許せない。