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大谷翔平がPOS初登板となるフィリーズ戦で6回9奪三振3失点の圧巻投球(写真・AP/アフロ)
大谷翔平がPOS初登板となるフィリーズ戦で6回9奪三振3失点の圧巻投球(写真・AP/アフロ)

身内からもロバーツ監督に不満?!「準備が遅かったのでどうなるか予想がつかなかった」大谷翔平が時間を稼いで救った佐々木朗希の投入を迷う指揮官の“失態“「歴史的夜を台無しにしかけた」

 ドジャースが4日(日本時間5日)、敵地フィラデルフィアでスタートしフィリーズとのディビジョンシリーズの第1戦に5-3で逆転勝利した。9回に佐々木朗希(23)が160キロ台を連発させて無失点に切り抜けメジャー初セーブをマークしたが、デイブ・ロバーツ監督(53)が決断に迷い、ウォーミングアップが遅れるという大失態。大谷翔平(31)がバントの構えと四球で時間稼ぎをして救ったが、キケ・ヘルナンデス(34)から不満の声が漏れるなどベンチワークに問題が残った。

 9表一死まで誰もブルペンで準備をしていない異常事態

 え?誰もブルペンで準備をしていない。
 5-3の2点リードで迎えた9回表だった。ドジャースの先頭のアンディ・パヘスが打席に入り、本来ならブルペンでその裏に投げるクローザーが準備をしている時間だったが、誰も投球練習をしていない。
 佐々木はジャンパーを肩からはおっていた。ベンチ内では、8回に一人だけ救援したベシアが体を動かしていた。
 ロバーツ監督がマーク・プライアー投手コーチに指示をしてブルペンに電話をさせたのは、パヘスがカウント0-2となってから。4球で三振に終わり、続くウィル・スミスが、カウント0-2となって、ようやく佐々木がウォーミングアップの1球目を投げ始めた。サイン伝達のピッチコムを帽子に仕込むなどの時間もかかっていた。
 試合後のフィールド内でのNHKのインタビューによると、佐々木は「(9回の登板指示が)ワンアウトからだったのでビックリした」という。
 スミスもフィリーズの絶対守護神のジョアン・デュランに三球三振。 
佐々木の準備が間に合わない可能性があった。続く打者は、この日4打席連続三振の大谷。メジャー8年目にして初登板となったポストシーズンで、2回に3点を失うも、以降得点を許さず、6回で9つの三振を奪うクオリティスタートの好投で勝ち投手の権利を手にしていた。
 大谷はその初球にバントの構えをした。佐々木に肩を作る時間を与えるための時間稼ぎ。フィリーズバッテリーのサイン違いもあり、そのボールが捕手のミットをすり抜けて球審のプロテクターを直撃した。バッテリーも、打ち合わせには走り、そこで若干の時間が作られた。さらに大谷は、5球を投げさせて四球を選んだ。続くムーキー・ベッツは3球で三塁ゴロに倒れたが、ギリギリ佐々木の準備が間に合っていた。
 映像メディア「ドジャーブルー」が伝えた試合後会見によると、大谷は、バントの構えをした内幕をこう明かす。
「最後はウィル(スミス)のアットバット(打席)くらいで朗希が(肩を)作り始めていた。監督から時間を稼いで欲しいというオーダーが出ていましたし、そういう意味ではいい四球になったのかなと思う」
 佐々木も試合後「ランナーが1人出て時間があった。そこは自分のペースで(肩を)作った」と、大谷の最高のアシストへの感謝を口にしていた。

 

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