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角田裕毅の来季残留に希望?!(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
角田裕毅の来季残留に希望?!(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

急転残留の可能性?「様子を見てみようじゃないか」角田裕毅の米国GP7位入賞を受けてハジャー昇格派のレッドブル重鎮が来季去就の決定時期の先延ばしを示唆

 F1の米国GPで7位入賞を果たしたレッドブルの角田裕毅(25)に来季残留の可能性が見えてきた。24日(日本時間25日)開幕の次戦メキシコGP後に来季の陣容を発表する方針を示していたモータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコ氏(82、オーストリア)が、決定時期を先送りする方針変更を示唆したのだ。重鎮の発言の変化を受けて、F1の著名ジャーナリスト、ネイト・サンダース氏も「角田が再び好調な週末を過ごせれば、レッドブルは決断を急ぐ必要がなくなる」と、結論が先延ばしとなる可能性を指摘した。

 “ライバル”ハジャーの精彩を欠いたレースも影響?!

 米国GP決勝から一夜明けて角田に対する風向きが大きく変わった。
 レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるマルコ氏は次戦のメキシコGP後に来季の陣容を発表すると明かしていたが、ドイツメディア『sky Deutschland』の取材に対してそのスケジュールが変更される可能性を示唆したのだ。
「現時点でその話は私たちの優先事項ではない」
 今季限りでレッドブルとの契約が満了を迎える角田は、8月のサマーブレイク中にマルコ氏らレッドブル首脳陣と残りレースの結果と内容で来季の去就を決めることで合意。再開初戦のオランダGPで9位入賞したが、来季のシートを争っているハジャーが3位に入り自身初の表彰台に上がり、その結果もかすみ、続くイタリアGPでは13位に終わり、「ハジャー昇格が内定した」との報道も相次いだ。
 しかし、アゼルバイジャンGPで、キャリアで2番目に高い6位に入賞。先の米国GPでも7位に入賞したスプリント決勝に続いて、13番グリッドからスタートした決勝でも7位でフィニッシュ。獲得ポイントも5戦で18に達するなど逆襲。ハジャー昇格派だったマルコ氏も、その角田の成長を認めざるをえないのだろう。
 マルコ氏は、今月末に設定していた“Xデー”に対しても「基本的にはそのタイミングを想定しているが、実際にそのときに決定できるかどうかに関しては、ちょっと様子を見てみようじゃないか」とコメント。微妙にニュアンスが変化した。
 その変化の背景にあるのは角田の復調だけではない。
 マルコ氏が推すハジャーがオランダGPの3位後の4戦で2度の10位入賞に留まり、米国GPでは公式予選1回目(Q1)でクラッシュしてタイムなしに終わり、最後尾の20番手からスタートした決勝でも16位に沈むなど精彩を欠いているからだ。
 米国のモータースポーツ専門メディア『motorsport.com』は、ハジャーは絶対的エースのマックス・フェルスタッペン(28、オランダ)のパートナーとしては「まだ難しい」と指摘した。

 

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