「次はUFCのベルトだ!パントージャはどこだ?」堀口恭司が9年ぶりのUFC復帰戦で圧巻の1本勝ち…朝倉海の足を破壊したカーフキックが炸裂…リング上でタイトル戦を要望
世界最高峰の総合格闘技イベント「UFCファイトナイト・カタール」が22日、カタールのドーハで行われ、元RIZIN2階級制覇王者の堀口恭司(35、ATT)が、9年ぶりとなるUFC復帰戦でフライ級11位のタギル・ウランベコフ(34、ロシア)と対戦。3ラウンド2分18秒に右ハイキックから右フックでダウンを奪い、そのままバックを取ってリアネイキッドチョークを決めて一本勝ちを飾った。堀口は、試合後リング上で「次はUFCのベルト。パントージャはどこだ!」と叫び、UFCフライ級王者のアレッシャンドリ・パントージャ(35、ブラジル)との対戦を要求した。
フィニッシュはバックから“スリーパー”
やはり堀口は強かった。
3ラウンドだ。散々痛めつけられ、足をひきずり、左目上をカットするなど、息も絶え絶えのUFC11位のロシア人に伝統派空手仕込みの右のハイキックをぶちこむと、右フックで追い打ちをかけた。ウランべコフがダウンすると、バックをとり、左手をクビに巻き付けて締め上げた。たまらずタップ。堀口は、喜びを爆発させる前に、ウランべコフの様子を心配する気遣いを見せた。敗者は立ち上がれず一人で勝ち名乗りを受けた堀口は両手を突き上げて雄叫びをあげた。
9年前から米国のATTで練習を行い、フロリダに豪邸を構える堀口はリング上でのインタビューに英語で対応。
「気分は最高だ。UFCに戻ってきたぜ。ここがオレの夢舞台だ」と絶叫した。
2016年11月にアリ・バガウティノフ(ロシア)に判定勝利して以来となるUFCの復帰リングで堀口は圧巻のファイトを展開した。
1ラウンドは、長身のウランべコフとあえて組まず、ステップワークで動きながら様子を見た。ケージに押し込まれて投げを打たれ、テイクダウンを許し、下になる時間帯もあったが、2ラウンドに入ると、あの朝倉海の足を破壊したカーフキックから形勢逆転。左右のパンチからカーフキックでテイクダウンを奪い、グラウンドの展開で肘を落とした。
スタンドに戻るとセコンドの「カーフを出せ!」の声に呼応して右のカーフをロシア人の左足にめりこませると、思わずビッコをひきほどのダメージを与えた。何度もテイクダウンを奪い、パウンドの嵐を浴びせた。右フックのヒットでウランベコフは右目上をカットした。
もうインターバルでウランベコフは戦意を喪失していた。
3ラウンドに入っても堀口の容赦のない攻撃は止まらない。左フックでテイクダウンを奪うと、マウントポジションをとってパウンドの嵐。もうフィニッシュは時間の問題だった。力の差を見せつけての圧巻の1本勝ちだった。

