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阪神のデュプランティエが自由契約に(写真・黒田史夫)
阪神のデュプランティエが自由契約に(写真・黒田史夫)

「有原の残留が難しそうなソフトバンク、グリフィン、ケイ退団濃厚の巨人と横浜DeNAは獲得に動く」阪神から自由契約のデュプランティエは本当に争奪戦となるのか…残る不安点も

 阪神のジョン・デュプランティエ(31)、ラファエル・ドリス(37)、ハビー・ゲラ(30)、ニック・ネルソン(29)、ラモン・ヘルナンデス(29)の5選手が2日、保留名簿から外れて自由契約となった。注目は今季15試合に投げて防御率1.39、奪三振率11.22を誇ったデュプランティエの去就。果たして虎の右腕の争奪戦は起きるのか。

 今季防御率1.39、奪三振率は11.22

 阪神ファンにショックを与えた。
 剛腕助っ人、デュプランティエの残留交渉がまとまらず、まさかの自由契約となったのだ。来日1年目となった今季は15試合に登板、勝ち星は6勝3敗と恵まれなかったが、防御率は1.39。ナックルカーブを覚えるなど、尻上がりによくなり、7月の防御率は0.95だった。
 しかも奪三振率が驚異的な11.22。高めのゾーンに使う最速157キロ、平均球速も150キロを超えるストレートと、鋭く落ちるナックルカーブで面白いようにバットに空を切らせた。球数が増えると球威が落ちるスタミナ面の課題も、徐々に克服しつつあった。
 当然、争奪戦が予想され、現役時代に阪神、ダイエー(現ソフトバンク)、ヤクルトでプレーした評論家の池田親興氏も「ある条件さえクリアできれば、おそらく1年日本の野球に慣れた実績から見ても、有原の残留が難しそうなソフトバンクは動くでしょう。グリフィンが保留名簿に載らなかった巨人、同じくケイが自由契約となった横浜DeNAも狙ってくると思う」との見方を示した。
 ソフトバンクは今季のチームの勝ち頭で14勝をあげた有原航平が3年契約が切れて退団が決定的で、その穴を埋める先発候補の補強が大きな課題。グリフィン、ケイといった先発ローテーの軸となっていた投手の退団が決定的な巨人と横浜DeNAも同じような状況にある。
 資金面から考えてこの3球団の争奪戦となっても不思議ではない。 
だが、池田氏は、「ある条件をクリアすれば」との注釈付きの見立てで「もしかすると争奪戦とはならない可能性もあるのでは」と指摘した。
「ボールに抜群の力があり、高めのフォーシームで空振りが取れる。しかも制球力もついていた。万全であれば2桁も計算できる右腕。ゾーンで勝負できるのでタイプ的にはセ・リーグでもパ・リーグでも通用すると思う。ただし、夏場以降、戦列を離れており、最後に投げた日本シリーズのソフトバンク戦の内容が散々だった。あの姿だけを見ると高額なオファーは出し辛い。長期離脱の原因が何で、来季コンディションを万全に作ることができるのか。その部分の調査次第じゃないだろうか。そこに不安無しと判断した球団は間違いなく獲得に乗り出すと思う。ただ内情を一番知っている阪神が何が何でも契約を更新せず、新しい先発候補の投手の獲得にシフトした点が気にはなる」

 

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