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9回にリリーフ登板した大谷翔平は帽子とグラブを投げ捨て世界一の雄叫びをあげた(写真・AP/アフロ)
9回にリリーフ登板した大谷翔平は帽子とグラブを投げ捨て世界一の雄叫びをあげた(写真・AP/アフロ)

韓国メディアは大谷翔平からのメッセージをどう受け止めたのか…「人格も素晴らしいリーダー」「野球と書いてオオタニと読む」

 WBC決勝が日本時間22日に米マイアミのローンデポ・パークで行われ、日本が前回覇者の米国を3-2で下して、2009年の第2回大会以来、14年ぶりに世界一を奪回した。9回には「3番・DH」で先発していたエンゼルスの大谷翔平(28)が異例のリリーフ登板。大会MVPを獲得した。直後のインタビューで韓国を含めたアジア各国へのメッセージを送った大谷に対して韓国メディアからは「人格も素晴らしいリーダー」と称賛の声が相次いだ。

 「大谷はすぐに帽子を脱いで米国ベンチへ向かって敬意を表した」

 

世界一を奪回した歓喜の余韻が色濃く残るフィールド上で行われた、中継局による大谷へのフラッシュインタビュー。聞き手から「これで日本の野球がますます世界で注目されていきます」と問われた大谷の視線は、野球のさらなるグローバル化へ向けられていた。
「日本だけじゃなく、韓国もそうですし、台湾も中国も、またその他の国も、もっともっと野球を大好きになってもらえるように。その一歩として優勝できたことがよかったと思いますし、そうなってくれることを願っています。最高の形になってよかったと思います」
 前回2017年大会の覇者で、登録選手全員がメジャーリーガーのアメリカを真っ向勝負の末に撃破しての戴冠。世界中を感動させた勝利が、野球をさらに発展させるきっかけになってほしいと願った大谷のメッセージに、真っ先に名前をあげられた韓国が反応した。
 韓国は2009年大会の準優勝から一転、豪州、日本に敗れ、3大会連続の1次ラウンド敗退を喫している。
 韓国メディアの『Edaily』は「人格も素晴らしいリーダー」との見出しを取った米フロリダ州マイアミへ派遣されているイ・ソクム記者のコラム記事を掲載した。
「大谷翔平はまるで『父親』のような存在だ。野球選手としてできないことがない。バッティングもピッチングも上手いし、今大会では奇襲バントヒットと盗塁も成功させた。体格も大きくてハンサムだ。今季の年俸が約392億ウォン(約40億円)とお金も持っている」
 冒頭で大谷の人物像をあらためて紹介したイ・ソクム記者は、アジアや世界へ発信されたインタビュー中のメッセージを紹介。さらに激賞する言葉を紡ぎ続けた。
「このインタビューだけでなく、大谷は大会全体を通して、実力と同様に謙虚で素晴らしい人格を見せ続けた。例えば決勝戦が終わった後も、大谷の行動は再び注目されている。優勝を決めた直後こそ興奮して喜びを爆発させたが、大谷はすぐに帽子を脱いで米国ベンチへ向かって敬意を表した。日本代表チームも倣うように、全員で整列して米国へ挨拶をしたのだ」
 韓国の通信社『聯合ニュース』も、大谷がインタビューで発信した「もっともっと野球を大好きになってもらえるように」をタイトルの一部に引用した記事を配信している。
「文句なしの受賞となった大会MVPに続く、物語の締めくくりまで完璧だった。受賞直後のインタビューで発せられた大谷の言葉は、WBCの脇役だった他国の選手たちの心も大きく揺さぶった。今回のWBCを通して、日本だけでなく多くの野球ファンが大谷に熱狂した。日本は2006年、2009年大会に続く3度目のWBC優勝を果たし、過去2大会では松坂大輔が大会MVPに輝いた。松坂に加えて打者のイチローらが『野球のアイコン』と呼ばれ、アメリカでも話題になった。しかし、大谷は日本で初めて誕生した『完璧な野球人』である」

 

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