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大谷翔平が8回二死満塁から決勝のタイムリー内野安打を4秒24の快速で奪い取った(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
大谷翔平が8回二死満塁から決勝のタイムリー内野安打を4秒24の快速で奪い取った(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

「大谷はとてつもなく速い。脱帽だ」大谷翔平の10号先制弾&決勝内野安打にやられたオ軍一塁手が「4秒22」のスピードに感服

 エンゼルスの大谷翔平(28)が18日(日本時間19日)、敵地ボルティモアでのオリオールズ戦に「3番・DH」で先発出場し、初回に3年連続5度目の2桁本塁打となる10号先制弾を放ち、8回には二死満塁から今度は決勝のタイムリー内野安打を“足”で奪い取り、チームの6-5勝利に貢献した。敗れたオリオールズ側が“白旗”を上げたのは大谷のそのスピード。ブランドン・ハイド監督(50)、そしてファインプレーを見せがらも、大谷のスピードを目の前で見せつけられた一塁手のライアン・マウントキャッスル(26)は「大谷はとてつもなく速い。脱帽だ」と“完敗”を認めた。

 敵将は「大谷(一人)にやられた」

 

 敵地のボルティモア・サン紙が伝えたハイド監督のコメントがすべてを物語っている。
「大谷(一人)にやられた」
 大谷に始まり大谷で終わる試合だった。
 敵地ボルティモアでの“大谷劇場”は初回の一撃からスタートした。
 二死走者無しで打席に立った大谷は、先発右腕のウェルズが、カウント0-1から投じた外角高めに浮いたチェンジアップを見逃さない。
 バットを放り投げるように軽く振ったように見えたが、その打球は右中間へ。ライトのサンタンデールが懸命に追い、最後はフェンスによじ登ったが、それを嘲笑うかのように10号が最前列に飛び込んだ。打球角度32度、打球速度100.3マイル(約161キロ)、飛距離378フィート(約115メートル)の先制弾だった。
 ウェルズは、ここまでの「1イニングあたりに何人の走者を出したかを示す数値」であるWHIPが、0.72でメジャートップの好投手。ちなみに大谷は0.91で6位。つまり制球力がいい。また被打率も.152で大谷の.145に次ぐ2位につけている。チェンジアップが武器で、その回転数は平均2220回転あり、メジャー平均1785回転より多いのだが、外角低めに構えたキャッチャーにミットの位置にコントロールすることができなかった。そうなると大谷の餌食だ。
 2桁本塁打は3年連続5度目で、日本人選手の3年連続は、松井秀喜氏、福留孝介氏に並ぶ最長タイ記録で、通算5度は、松井氏の7度に次ぐ2位の記録となる。
 3回一死一塁からは、2番のトラウトが左中間に10号2ラン。大谷との“トラタニ”アベック弾は、今季3度目、通算25度目となり、3-0とリードを広げた。結論から先に書くと、“トラタニ”弾の今季勝率は3戦3勝である。
 試合は、その後、同点に追いつかれ、再び勝ち越し、また逆転されるという激しいシーソーゲームとなったが、4-5で迎えた8回に大谷が、今度は足という“第3の武器”で勝負を決める。
 ウルシエラのタイムリーヒットで同点に追いつき、なお二死満塁のチャンスで、大谷に打席が回ってきた。オリオールズは、大谷を封じるために左腕クーロムにスイッチした。
 初球の外角低めのスライダーだった。大谷が泳ぎながら引っ張った打球が一塁の左を襲う。その強烈なゴロは、飛びついたマウントキャッスルのファインプレーで止められたが、大谷のスピードが彼らの想定を上回った。
 投手のクーロムのベースカバーが追いつかず、タイミングを待って身構えていたマウントキャッスルがトスをすることができない。ただ呆然と一塁を駆け抜ける大谷の姿を見送り、これが6-5と勝ち越す決勝のタイムリー内野安打になったのである。
「エンゼルスはもつれた試合を勝つために序盤に大谷のバット、そして終盤に彼の走力を必要とした。彼は、すべてをやり遂げたと思えば、新たなことをやって見せる」

 

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