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WBCとJBCが井上尚弥と対戦予定の“悪童”ネリに厳しい条件を突きつけた(写真・山口裕朗)
WBCとJBCが井上尚弥と対戦予定の“悪童”ネリに厳しい条件を突きつけた(写真・山口裕朗)

「“悪童”ネリの横暴は許さない」5.6東京ドームで予定の井上尚弥vsネリ戦に向けてWBCとJBCが事前体重チェック&抜き打ちドーピング検査実施の再発防止策“ネリルール”を発表

 日本ボクシングコミッション(JBC)は26日、スーパーバンタム級の4団体統一王者である井上尚弥(30、大橋)が5月6日、東京ドームで対戦する予定の元世界2階級制覇王者のルイス・ネリ(29、メキシコ)に科していた無期限の活動停止処分を解除し、ライセンス申請資格の回復を認めると発表した。これでビッグマッチの最大の障害が取り除かれ、一気に正式契約へ進むことになった。またWBCがJBCとの協同で再発防止策として事前計量の厳格運用及びVADA(ボランティア・アンチドーピング機構)による抜き打ちドーピング検査とドラッグテストを義務づけることを明かした。大橋陣営はこれらの“ネリルール”を守れなかった場合、ネリに挑戦権を与えないという固い意思を示している。

 一度目の提出書類に不備あり

 JBCの発表によると、ネリ並びにマネージャーから謝罪ならびにライセンス申請資格の回復を求める書面が2月に入って提出された。
 ネリは、2017年8月に当時のWBC世界バンタム級王者の山中慎介(帝拳)に挑戦し、4回TKO勝利でベルトを奪ったが、ドーピング疑惑騒動を起こした。禁止薬物のジルパテロール成分の陽性反応が出たものだが、その成分が含まれた大量の牛肉を摂取したのが理由だというわけのわからない説明をWBCが認めてリマッチが指令された。
 両者は2018年3月に再び拳を交えることになったが、今度は5ポンド(2.25キロ)もの体重超過で計量をパスできずに失格、王座剥奪となった。当日の体重に制限を設けることで試合は実施されたが、山中が2回TKO負けを喫した。JBCは事態を重く見て同年3月9日付で、ネリに日本国内における無期限の活動停止処分を下した。事実上の日本リングからの永久追放である。JBCのルールでは、処分から3年を経過した場合、 資格の回復審査を求める申請ができる。ただ、ここまでの経緯についての説明が書かれていないなど、提出書類の内容に不備があったため、一度は、ネリ及びマネージャーに、その書面を差し戻した。
 ネリは、山中戦後も2019年7月に井上尚弥に秒殺KOされた元WBA世界バンタム級スーパー王者のファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)戦の一度目の計量でオーバー。1時間の猶予でリミットまで落とし試合が実施されたが、同年11月には、これまた井上尚弥に2回で倒された現IBF世界バンタム級王者のエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)戦の前日計量で454グラムオーバー。再計量を拒否して試合は中止になった。これ以降はスーパーバンタム級に上げて6試合を戦い、一度も体重超過はない。
 JBCは再提出された書類をもとに倫理委員会に対し同選手のライセンス申請資格の回復につき諮問し、「ライセンス資格の回復を認めるべき」との答申を受けた。その答申を慎重に判断した結果、ネリに対し制裁規程第7条1項4号を適用してライセンス申請資格の回復を認めた。これにより未だに正式発表されていない5月6日の東京ドームの井上尚弥との対戦への障害はなくなった。
 だが、ネリに関しては、体重超過及びドーピング疑惑の懸念が消えないため、WBCは、ネリを指名挑戦者として認定するにあたりJBCと協同で再発防止策を講じることを発表した。
 JBCによると➀事前計量(30日前、15日前、7日前)の厳格運用、②VADAによる抜き打ち検査も含めた徹底したドラッグテストの実施を約束したという。

 

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