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WBCとJBCが井上尚弥と対戦予定の“悪童”ネリに厳しい条件を突きつけた(写真・山口裕朗)
WBCとJBCが井上尚弥と対戦予定の“悪童”ネリに厳しい条件を突きつけた(写真・山口裕朗)

「“悪童”ネリの横暴は許さない」5.6東京ドームで予定の井上尚弥vsネリ戦に向けてWBCとJBCが事前体重チェック&抜き打ちドーピング検査実施の再発防止策“ネリルール”を発表

 WBCでは、通常、世界戦から逆算して30日前、14日前、7日前の事前計量の報告が義務づけられているが、写真などによるメール報告でいくらでもごまかすことができる。WBCのスタッフを派遣でもしない限り厳格な運用は難しくなる。
 山中との再戦時には、ネリは確信犯的に体重を落とさずにきた。試合は当日体重に制限を設けることで実施されたが、大橋陣営は、井上尚弥の安全を確保するためにも「1ポンドでもオーバーしたら試合はしない」という強い姿勢で臨むという。
 アンダーカードに元IBF世界同級王者で現在WBOアジアパシフィック同級王者であるTJ・ドヘニー(豪州)や元3階級制覇王者のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)といった今後、井上尚弥の対戦候補となる強豪の試合を組み込んでおき、不測の事態に備えることさえ検討されているという。
 またドーピングに関しては、井上自身が「(山中の初戦では)グレーというか、曖昧に終わっているんですよね?今回は厳格にやってもらう。今回に関しては(抜き打ち検査を)週1でいってもらおうかな」と条件をつけていた。
 父の真吾トレーナーも「そこだけはクリーンにやってもらわないと、ボクシングが競技として成立しない」とドーピングで増強したネリと息子を対峙させることを危惧していた。かつてネリ陣営にドーピングの専門家がスタッフとして参加していたことで、ずっとドーピングが疑われていたが、今回は、厳格な抜き打ちのドーピング検査が用意されることで、その懸念も解消されるかもしれない。
 厳戒態勢で臨む“悪童”ネリとのビッグマッチ。ゴングが鳴るまで気は抜けない。アンダーカードに用意される他の世界戦の交渉が整い次第、来月にも正式発表される予定だ。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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