
あのマイク・タイソンがニューヨークのビッグ興行で超異例の圧巻デビューを飾った堤麗斗を「ワンダブル!」と絶賛!今後も米国が主戦場に
データを集計しているコンプボックスによると、総パンチ数は堤が386発で相手が331発、そのうち効果打は堤が141発で相手が65発、またジャブは堤が132発中33発を的中、相手が167発中29発、パワーパンチ的中は堤が108発で相手が36発と数字上でも圧倒した。
ライブ中継した「DAZN」のゲスト解説を務めたのは、あの“レジェンド”タイソンだった。近年はエキシビションマッチで復活を遂げている。そのタイソンが「ワンダフルだ」と称賛した。
「とてもアグレッシブでパンチを受けない。戦っている相手も面白い。(こんなボクサーだとは)予想していなかった。興奮している」
スキルのレベルが高いということか?と聞かれ「その通りだ」とダミ声で返した。
堤は1ラウンドこそ固さが見えて右のジャブを被弾したが、6ラウンドを通じてクリーンヒットはほぼ一発ももらわなかった。タイソンは、堤の攻撃性に加えて、そのディフェンス技術も評価したのである。
志成ジムの大先輩で5月11日にWBA世界スーパーフライ級王者のフェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)との再戦に挑む井岡一翔も「ニューヨークのああいう試合でデビューすることは、僕もそうだけど日本人は誰も経験していない。新たな日本の歴史を作っていく選手。次の世代への影響にもなる。いろんなものを背負って戦わねばならない中でパフォーマンスを出すのは難しいが、それだけの期待と使命を背負っている。日本人ボクサーとして世界を代表する選手になってもらいたい」とメッセージを送っていた。
堤は2021年の世界ユースで金メダルを獲得し、習志野高―東洋大の名門で腕を磨いたアマ9冠のエリート。兄はプロ転向3戦目でOPBF東洋太平洋フェザー級王座を獲得し、現在WBA世界スーパーフェザー級4位の堤駿斗だが、デビュー前から、アルシェイク長官に見初められ、SNSで、異例のメッセージが届き、本人が「ビックリした」という今回の異例のニューヨークデビューが決定した。
「リヤドシーズン」が買収したその「リング誌」との異例のブランド・アンバサダー契約にサインをしており、デビュー戦のインパクトという点では物足りなかったが、今後も、堤は海外のリングを主戦場に戦っていく方向。
渡米直前には「目の前の試合を一歩一歩クリアして一歩一歩成長していくしかない」と口にしていた。当面の目標は「10戦以内での世界挑戦」だが、「世界は通過点。パウンド・フォー・パウンド1位のボクサーになるのが目標」と志は大きい。
スーパーバンタム級の4団体統一王者の井上尚弥(大橋)が4日(日本時間5日)に米ラスベガスのT-モバイルアリーナでメインを張るメキシコの記念日「シンコ・デ・マヨ」ウィークの先陣を切った堤は「日本人の強さ」をニューヨークから世界に発信した。