
井上尚弥が2回にまさかのダウンを喫した(写真・AP/アフロ)
「ボクシングは甘くないと痛感した」なぜ井上尚弥はネリ戦に続く2回のまさかのダウンから8回逆転TKO勝利を手にできたのか…77年ぶりに世界戦最多KO記録を更新
井上はリング上で「次は9月にムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と戦います」と報告した。9月14日に日本でWBA世界暫定王者のアフマダリエフと対戦する契約が完了したことを挑戦者をプロモートしているマッチルーム社のエディ・ハーン代表がXで明かしていた。
アフマダリエフのトレーナーを務めているのが、今回カルデナスの戦略を立てた同じジョエル・ディアス氏。元2階級制覇王者で、あのマニー・パッキャオ(フィリピン)に土をつけて、3度激戦を戦うことになるディモシー・ブラッドリー・ジュニア(米国)を育てた名トレーナーで、先陣を切ったカルデナスが、井上の弱点を突きダウンを奪ったことを9月の戦いにつなげてくるのかもしれない。
アフマダリエフが、この階級で最強の挑戦者であることは間違いない。
また井上は「みなさんが楽しんでいただけたのであれば、またアメリカで試合をしたい」と、再び本場のリングへ帰ってきたいとの希望を口にした。
だが、束の間の休息も楽しみたい。井上は、ラスベガスで「ジャンキーな揚げ物」を食べたいと、推定2桁の億のファイトマネーを手にしたモンスターとは思えぬ、小さな自分へのご褒美を明かして満足そうに笑った。