
今日モナコGP開幕!「ツノダが成功を収めるのは難しい」角田裕毅の“天敵サーキット”に海外メディアは厳しい見通しを報道
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表(51)は、2人のドライバーの合計ポイントで争うコンストラクターズ王者奪回を断念している。エミリア・ロマーニャGPで今季2勝目をあげたエースのマックス・フェルスタッペン(27、オランダ)と角田の差が現時点で大きく、開幕から絶好調をキープするマクラーレン勢に対抗できないと判断したからだ。
さらにエミリア・ロマーニャGP決勝後のパドックでは、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務める重鎮のヘルムート・マルコ氏(82)が、2戦連続で10位入賞を果たした角田をねぎらうとともに、こんな言葉もかけている。
「次はクラッシュなしで終えてくれよ」
英国のF1専門メディア『PLANETF1.com』は、マルコ氏が角田にかけた言葉は決してジョークではなかったと見ている。
「ツノダのクラッシュによって、実はレッドブルは危機的な状況に置かれている。ツノダに怪我がなかったことを神に感謝したマルコ氏は、同時に『私たちにとっては大きな後退だ。いまは3週連続のレースの真っ只中であり、もしモンテカルロでミスを犯してしまえば、マシンは無傷では済まないだろう。その結果として、マシンのスペアパーツの在庫状況は極めて深刻な状況に陥る』と語った」
もちろん角田を非難しているわけではなく、同メディアは「彼に安心感とサポートを与えなければいけない」とするマルコ氏のコメントも伝えている。
レッドブルのセカンドドライバーとして臨んだ5戦を振り返れば、角田にとっての鬼門は公式予選となる。バーレーン、サウジアラビア、マイアミ各GPでQ2を突破するも、決勝のグリッドを決めるQ3では力みもあってタイムを伸ばせなかった。移籍後の初陣だった日本GPはQ2で敗退。先述したように直近のエミリア・ロマーニャGPではQ1の開始早々にクラッシュしてタイムなしでの敗退を余儀なくされた。
そして、公式予選が特に重要視されるモナコGPでは、5年連続のドライバーズ王者を狙うフェルスタッペンを、決勝で援護射撃する意味でも上位進出が求められる。3度のフリー走行を経て、日本時間の24日23時に始まる公式予選が、海外メディアの懐疑的な視線をはねのけ、レッドブルでの評価を高めていくうえでの正念場となる。