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亀田和毅が大善戦も王者のレオに0-2判定負け(写真提供・ボクシングモバイル)
亀田和毅が大善戦も王者のレオに0-2判定負け(写真提供・ボクシングモバイル)

「おまえなんかフェザー級で(一番)弱いわ、と言われた中で…」亀田和毅が前評判を覆す大健闘の0ー2判定負けも世界に届かなかった理由とは…現役続行を宣言「紙一重。ちょっとの工夫」

 ハッキリと現役続行を表明した。
「内容はそんなに悪くはない。ポコンと倒されて終わりみたいな(ことはなかった)。『フェザーでは絶対無理や、おまえなんかフェザーで(一番)弱いわ』と言われた中で、ギリギリまで接戦までいっている。実力が落ちてやられているわけではない。紙一重。ちょっとの工夫でいけると思うんで。もう一回チームと話をして次を考えていきたい」
 3階級制覇への手応えを感じた。
「バチバチされたんなら、『ああ、この階級は無理やったな』となるが、ボコボコにされたわけじゃない。最終的にレオの方が疲れて。(こっちが)バチバチされているわけじゃないんで」とも付け加えた。
 では、レオにリベンジをしたいのか、それとも他団体王者への挑戦を狙うのか。
 そう質問すると「(王者が)4人いて、凄い階級でね。凄いファイトマネーもある。そこの交渉事はオレじゃないんで。3150とLUSHBOMU。兄貴(興毅)に任している」と返した。
 ただこの階級での再チャレンジは簡単ではない。
 ひとつはファイトマネーの問題。兄で3150ファイトのファウンダーである亀田興毅は、「この3年の興行で最高額。両者合わせて100万ドル(約1億4000万円)以上かかった」という話をしていた。亀田興毅の興行は、独占ライブ配信しているABEMAからの年間放映料と、LUSHBOMUのスポンサーフィーで主に成り立っていて、その年間予算の振り分けは、亀田興毅に委ねられている。今回はその大部分を「ここまで報いてやれなかった」という弟の世界戦実現に割いた。次にもう一度、それだけの資金を使うとなると相当の赤字を覚悟しなければならなくなる。
 レオは、「オレは受けて立つ。相手が誰であっても」と再戦にウエルカムの姿勢を示したが、IBFに今回の採点についての異議を申し立てて認められない限りダイレクトリマッチはできない。
 他団体には米老舗「リング誌」の独自ランキングで1位に評価されているWBO世界王者のラファエル・エスピノサ(メキシコ)、同3位のWBA世界王者のニック・ボール(英国)、同4位のWBC王者のスティーブン・フルトン(米国)がいる。ちなみにレオは2位。エスピノサは統一戦と、スーパーバンタム級の4団体統一王者、井上尚弥(大橋)が転級してきた際の対戦を希望。ボールは、12月にサウジアラビアで、その井上の挑戦を受ける予定で、フルトンは、ひとつ上のスーパーフェザー級への転級や彼もまたスーパーバンタム級のWBC&WBO王者時代に8回TKOで敗れた井上へのフェザー級でのリベンジを熱望している。
 亀田と噛み合うのは、このフルトンだろうが、井上と対戦した際のファイトマネーが今回のレオの3倍以上の金額だったため、呼ぶのは難しいだろう。
 先行きは不透明。それでも亀田は「交渉次第。ランキングは15位以下になるわけじゃなく残る。交渉がうまくいけば可能性はある」とポジティブだった。

 

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