• HOME
  • 記事
  • 野球
  • 「森下翔太が後逸していなければサヨナラ走者は生還できなかった?!」なぜ阪神は49年ぶりの屈辱の5試合連続逆転負けをしたのか…楽天戦の記録に残らないミスと響く石井大智不在
阪神の森下翔太が延長10回にレフト前ヒットを後逸した。もし捕球していればサヨナラ走者は生還できなかった?!(資料写真:Imagn/ロイター/アフロ)
阪神の森下翔太が延長10回にレフト前ヒットを後逸した。もし捕球していればサヨナラ走者は生還できなかった?!(資料写真:Imagn/ロイター/アフロ)

「森下翔太が後逸していなければサヨナラ走者は生還できなかった?!」なぜ阪神は49年ぶりの屈辱の5試合連続逆転負けをしたのか…楽天戦の記録に残らないミスと響く石井大智不在

 先制したのは阪神だった。3回に二死から大山、ヘルナンデスの連打で一、二塁とすると、豊田が古謝の初球のストレートを捉えたセンターオーバーの2点タイムリー二塁打。先制も5試合連続である。
 5回に1点を返されるも6回に古謝を引きずり下ろして、二死二、三塁から2番手の今野を攻めて中野がピッチャー強襲のラッキーなタイムリー内野安打で1点を追加した。
 阪神は、6回に湯浅、7回に桐敷をマウンドに送った。湯浅は11日の西武戦でクローザー起用されたが失敗し、この日は、繰り上げての起用となり、桐敷もまた10日の西武戦でまさかの4失点炎上して、逆転負けを許していて、本来の出番より1イニング早く起用された。阪神ベンチの苦悩と工夫が見え隠れする采配だった。
 だが、その桐敷が踏ん張りきれない。
 7回に先頭の中嶋に三塁線を破る二塁打を浴びる。代打の鈴木を四球で歩かせ、村林には、高めに浮いたストレートを逆方向へ運ばれて1点差。さらに無死一、二塁でミスが起きた。小深田の三塁方向へのバントを処理した桐敷の一塁への送球がそれて満塁となったのである。雨もあった。より慎重にプレーすべき場面だった。ここで浅村に三遊間を破る同点タイムリーを浴びた。フォークに反応されてしまっていた。
 前出の評論家は、「桐敷は腕が振れていなかった。疲れなのだろう。置きにいくようなボールが多く打者が反応できていた」と分析した。
 無死満塁で阪神ベンチは桐敷からネルソンにスイッチした。
 ネルソンは代打の渡邊佳にポーンと打球を打ち上げさせた。センターへの浅いフライ。通常なら三塁走者は、スタートを切らない位置だったが、楽天は近本の肩の弱さを狙っていた。村林にタッチアップを仕掛けられ、近本の中継の大山への送球は、ワンバウンドとなり、カットマンはバックホームすらできなかった。
 前出の評論家は、「近本の肩の弱さを狙われた。ライトの佐藤が完全に間に合っていた。事前にこういうケースでは、森下、佐藤がカバーして捕球するという約束事をチームとして決めておき防御策をとっておかねばならない。チームとしての準備不足だと思う」と指摘した。

 

関連記事一覧