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勝ち越しの9号3ランを放った大谷が“確信歩き”。自らを援護し、その後、サイクル安打に王手をかけたが残した二塁打を打てず(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
勝ち越しの9号3ランを放った大谷が“確信歩き”。自らを援護し、その後、サイクル安打に王手をかけたが残した二塁打を打てず(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

「いつか達成できると確信」大谷翔平の先発でのサイクル安打“未遂”にチーム内外から称賛の声…自軍捕手が歴史的偉業達成を予告?!

 エンゼルスの大谷翔平(28)が15日(日本時間16日)、敵地のオリオールズ戦に「3番・投手兼DH」で先発出場、打っては単打、9号本塁打、三塁打で歴史的なサイクル安打に王手をかけて惜しくも達成はならなかったが、打点3で自らを援護。投げては7回98球で3被弾を許すなど5失点したが、チームは9-5で連敗を止めて今季5勝目をマークした。敵地メディアも含むチームの内外から称賛の声が届いた。

 敵地で異例のブーイングが起きる

 

 一瞬の静寂、そして騒然。元祖“二刀流”ベーブ・ルースの生誕の地でもあるボルティモアで大谷が敵地ファンを総立ちにさせた。4回に4-4の同点においつき、なお一死一、二塁のチャンスに大谷は、オリオールズ期待のルーキーのグレイソン・ロドリゲスが投じた初球の甘いカーブを見逃さなかった。その瞬間、オリオールズの外野手は誰一人打球を追わない。大谷は、ゆっくりと確信歩き。打球速度114.6マイル(約184キロ)、飛距離456フィート(約139メートル)の特大の9号3ランが、右中間スタンドのの後方にある出入り口の柵を直撃して弾む。MLB公式サイトによると、現地の解説者達が「あの場所にはめったにホームランが届くことがない」と言及するほどの衝撃の一撃となり、打たれた先発のロドリゲスは、メジャー初黒星。大谷に許した特大の一発を振り返り、「メジャーリーグの打者たちはプレートの上に投球が来たときは、そのミスを見逃さない。あの球は、もう少し低めか、外すべきだった。プレートの上に甘くいったことで、彼は、それをかっ飛ばすことができた」とコメントしている。
 3回の第2打席にライト前ヒットを放っていた大谷は、5回の第4打席にも、ライトオーバーのスタンディングトリプルを放ち、自身メジャー2度目となるサイクル安打にリーチをかけた。先発投手のサイクル安打達成は史上初の歴史的偉業で、先発登板した4月27日のアスレチックス戦では、同じくサイクル安打にリーチをかけながらも、本塁打の残し、最後の打席は、柵越えまで、あと2メートルの大飛球に終わり達成を逃していた。
 この日は、二塁打を残して、2打席チャンスがあったが、二ゴロとレフト前ヒットに終わり、またしても大記録には届かず、期待した敵地ファンから異例のブーイングが起きるほどだった。
 USAトゥデイ紙は、このブーイングに注目。
「大谷のサイクル安打達成が、実現可能なのかというよりも、いつになるのかと受け取られるようになった。(達成を見られなかった観客の)ブーイング(ふざけたんだよね?)が喝采として送られた。この夜だけでなく、失望することはない」と伝え、エンゼルス捕手のチャド・ウォーラックのコメントを紹介した。
「いつか(投手でのサイクル安打を)達成できるだろうと確信している。毎試合、彼を目にすることはとてつもなく素晴らしいことだ」
 MLB公式サイトによると、大谷は1回の四球を含めて5度出塁しており、先発投手の1試合5度出塁は、1964年9月26日にヤンキースのメル・ストットルマイヤーがワシントン・セネターズに勝利した試合で5安打を放って以来、59年ぶりの快挙となった。
 投げては自己ワーストの3被弾で5失点。初回からクビに手をやり、コキコキとひねる仕草があり、何か異常を感じさせていたが、寝違いの影響で、3回から違和感があったそう。それでもリードした後の6、7回は無失点に切り抜けて5勝目を手にした。
 大谷の二刀流劇場に敵地メディアも称賛の言葉を送った。

 

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