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注目の統一戦!WBC王者の中谷潤人(左)とIBF王者の西田凌佑が共に計量をクリアした(写真・山口裕朗)
注目の統一戦!WBC王者の中谷潤人(左)とIBF王者の西田凌佑が共に計量をクリアした(写真・山口裕朗)

今日統一戦!井上尚弥を狙う中谷潤人に“死角”はあるのか…「サウスポー苦手説」の真偽と西田凌佑サイドが仕掛けたジャッジ構成と採点基準確認のケン制

 中谷氏が例に出したのは、ロマチェンコがプロ3戦目でゲーリー・ラッセル・ジュニア(米国)に2-0判定勝利してWBC世界フェザー級王座を獲得した試合だ。
 西田もベルトを獲った昨年5月のエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)とのIBF世界バンタム級戦では不得意とされていたインファイトを仕掛けてボディで攻略した。
「ボデイは自分の武器なんで。いろいろ散らしていかなくちゃいけない」
 そこに活路を見出すつもりでいる。
 今回のレフェリーは福地勇治で、ジャッジ構成も、田中浩二、飯田徹也、吉田和敏と、すべて日本人。しかも、中谷のM.Tジムのある東日本に所属している4人のため、ルールミーティングでは、西田陣営の“ナニワの仕掛け人”枝川会長は、判定を想定してフェアな採点を訴えた。
 また改めて採点基準も確認した。JBC側は、クリーンヒット、アグレッシブの順で採点することを説明すると、「その2つで大差がつかない場合は?」と突っ込んだ。
「その場合は、どちらが自分のスタイルで試合をコントロールしたか。いわゆるリングジェネラルシップで決める」との回答をもらったが、枝川会長は、微妙な勝負になることを予想して、牽制しておいたのだろう。ジャッジの一人は「後楽園の採点は世界でも類をみないほどフェアだ」と説明していた。
 日本人同士の統一戦はこれが4試合目。13年前のWBC世界ミニマム級王者、井岡一翔(現志成)と、WBA同級王者、八重樫東(大橋)との戦いは、僅差の判定にもつれこみ、今年3月のWBC世界フライ級王者、寺地拳四朗(BMB)と、WBA世界同級王者、ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)戦は、最終ラウンドで決着する激闘となった。意地と意地がぶつかりあう日本人同士の統一戦は只では終わらないという歴史の教えがある。
 中谷が予想通りに圧勝して、来年5月に東京ドームで計画されているモンスターとの対決の気運を高めるのか。それとも過去3度“番狂わせ”を起こしてきた西田が“世紀の番狂わせ”で、その井上尚弥vs中谷のスーパーマッチをぶっ壊すのか。Amazon Prime Videoで独占ライブ配信される運命の戦いのゴングは午後8時前後に予定されている。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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