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この試合まで21試合で防御率0.45だった桐敷がまさかの4失点(資料写真)
この試合まで21試合で防御率0.45だった桐敷がまさかの4失点(資料写真)

なぜ阪神は「7回リードで負けなし」の“不敗神話”を西武に崩されたのか…防御率0点台だった桐敷拓馬が悪夢の4失点

 続く代打の外崎にはボールが3つ先行したところで藤川監督が申告敬遠。源田との勝負を選んだが、源田にも、またネビン同様、低めの変化球に目付けをされ、スライダーを三遊間へ流し打たれた。同点となり、なお一死満塁。もう西武に流れる勢いを止められなかった。
「チャンスになると燃えるんです」という東海大相模高出身の5年目の左打者、山村に内角のツーシームをうまく腕をたたんで、一、二塁間に運ばれ、ここまで21試合で防御率0.45だった桐敷はKO。代わった漆原も長谷川に犠飛を許してゲームは2-4と暗転した。
 ここまで7回までリードしていた試合は30試合で無敗だったが、その不敗神話が崩れた。
 スポーツ各紙の報道によると、藤川監督は、「その日一日では判断していない。こういう日も、もちろんある」と、救援に失敗した桐敷をかばったという。
 前出の評論家は、「石井の不在がベンチの采配に影響している。7回は下位打線からスタート。しかも、石井に加えて、湯浅もベンチから外していて、6連戦の初っ端のゲームだったことを考えると、才木をもう1イニングいかせるべきだったのではないか」と指摘した。
 7回の西武打線は7番からだった。しかもオリックス戦で、頭部にピッチャーライナーが直撃して戦線離脱した石井がブルペンに不在で、湯浅もベンチ外としていた。厳しいブルペン事情と、6連戦の初戦であることを考えると続投のプランもあり得ただろう。
 それでも左が並ぶ8回には、及川ではなく桐敷だったのかもしれないが、前出の評論家は、「絶対に落としてはいけないゲームだった。こういう1敗がのちのち9月になると響いてくる」という意見を口にした。
 9回は平良の前に代打豊田、熊谷、近本が三者連続三振でゲームセットとなった。
 前出の評論家は、「タイムリーを打っているとはいえ、右対右となる熊谷ではなく、ここは木浪や糸原を代打で使うべきだったのでは。ベンチがベストを尽くして負けたとは言えない点もより不完全燃焼に思える」と厳しく評論した。
 今日11日はオープン戦から調子が上がらず開幕ローテーから外れていた伊藤将が今季初先発。打線にそこまで迫力のない西武戦での起用は正しい選択だろう。対する西武は、今季9試合に登板し、防御率2.56、4勝3敗の右腕の渡邉勇太朗が先発。こういうゲームの次が大事になってくる。

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