
「(辞退)理由を聞けば彼を責めることは難しい」大谷翔平の米球宴HR競争“辞退表明”で米メディアがMLBコミッショナーへ「致命的欠陥のある」ルール変更を訴える!
米球宴でのHR競争のルールが変更されたのは2015年から。
球宴出場選手の中から8人が選ばれ、1回戦と準決勝は3分間、決勝は2分間で柵越えの本数を争い、飛距離によってボーナスタイムも与えられる。1回45秒間のタイムアウトが可能で同数だった場合は1分間のタイブレーク、それでも同数の場合は決着がつくまでの3スイング勝負となる。
2024年からは、選手の負担を軽減させるため、1回戦を出場選手全員で争い、上位4名が準決勝以降のトーナメントに進出する方式に変更し、さらに1回戦と準決勝は40球、決勝は27球という球数制限も加えた。だが、同メディアは「致命的な欠陥があるルール」と批判。
「ファンにとっては楽しいかもしれないが1回戦を突破した選手は間違いなく疲れる。すべての選手の参加を断る理由はわからないが、怪我への恐怖もそのひとつ」と、肉体への負担と故障への懸念が、有力選手の参加を思いとどまらせていることを指摘した。
無茶なスイングを続けることで打撃フォームを崩す可能性もある。
大谷が日本人で初めてHR競争に出場したのは、球宴初出場となった2021年の一度だけ。ロッキーズの本拠地で、高地にあるコアーズフィールドでの球宴で、1回戦は、当時ナショナルズのファン・ソトと対戦した。28本ずつで、3スイング勝負の延長戦に突入。大谷が1発、外が3発で惜しくも敗れたが、あの大谷が膝に手をおいて肩で息をするほどバテバテの状態に追い込まれていた。「疲れました。シーズン中もこんなに振ることない」とも語っていた。
同サイトは、「現行ルールがプレイヤーの参加意欲を削ぐのであれば何かが間違っている。ロブ・マンフレッドは手遅れになる前にHR競争のフォーマットを修正しなければならない。大谷が現行方式による怪我を恐れて参加を拒否したことだけで、このイベントの運営方法を変える(理由として)には十分だろう」と問題提起した。もちろん今季は間に合わないだろうが、来季以降の米球宴でのHR競争のルール変更は急務だろう。