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不振を脱却できない角田裕毅はこのままでは来季F1シートを失う可能性も(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
不振を脱却できない角田裕毅はこのままでは来季F1シートを失う可能性も(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「F1キャリアの危機。先行きはバラ色には見えない」2戦連続最下位の角田裕毅がレッドブル今季限り解雇どころか来季のF1シートを失う可能性を英メディアが指摘

 F1界の“レジェンド”ミハエル・シューマッハ氏の実弟でウィリアムズで優勝6回を誇るラルフ・シューマッハ氏も「角田のF1でのキャリアは終わったと見ている。レースのたびに過ちを犯し続けている。簡潔に言えばフェルスタッペンから大きく遅れを取っている状況を改善できなければ間違いなくレッドブルから脱落する。さらに来季に至ってはF1のシートを獲得する状況も訪れないと思っている」との厳しい見解を口にしていた。
 前出の「F1オーバーステア」は角田の来季についてこう説明した。
「レッドブルは若くて有望なアービッド・リンドブラッドを将来的に昇格させることに熱心であるため、2026年にはアイザック・ハジャー、リアム・ローソン、角田の3人のドライバーのうちの1人がシートを失うことになる。今シーズン2勝を挙げているマシンで10レースを戦ったにもかかわらず最もポイントの少ないのは角田だ。彼はホンダが支援するドライバーであり、レッドブルとホンダのパートナーシップが今年で終了するため、彼らと彼らのドライバーが手を引くのは理にかなっている」
 来季は角田に代わってハジャーがレッドブルに昇格、英国GPのフリー走行で、フェルスタッペンとのタイム差が角田よりも小さかった17歳の“神童”が姉妹チームのレーシングブルズに加入し、角田の居場所はレッドブルグループになくなるという見立てだ。
 そして「角田が2026年のF1シート獲得が難しい理由」としてバッハ氏の「キャリアの危機」説をこう紐解いた。
「ホンダは来季からアストンマーティンと契約を結んでいるが、角田がそこでシートを獲得するほどの印象を与えていない。彼は本当にジョージ・ラッセルやランス・ストロールを打ち負かし、フェルナンド・アロンソの隣に立つことができるのだろうか。その可能性は低いため、彼は、アルピーヌの1つのシートまたはキャデラックへの参戦を検討している。彼らはその参入の準備として今年の経験値を追い求めている。だが、角田の先行きはバラ色には見えない」
 アストンマーティンには角田が入り込む余地がないため、アルピーヌ、あるいは来季から新規加入するキャデラックに狙いをつけ、ESPNはすでに角田の代理人がキャデラックと接触したことを報じているが、現在は、その交渉も凍結されている。キャデラックの来季ドライバー候補として他にも元レッドブルで優勝6回のセルジオ・ペレス、優勝10回のバルテリ・ボッタス、ジャック・ドゥーハン、中国人初のF1ドライバーの周冠宇らの名前があがっていて角田が最有力候補というわけではない。
 F3、F2とステップアップしながら2021年のアルファタウリからF1でのキャリアをスタートさせ、今季通算100レースを記録した角田のF1での勝負は2025年で途切れてしまうのか。25日に再開するベルギーGPから後半戦は残り12戦。角田の不振脱却は、来季の運命を定める重要な戦いになっていきそうだ。

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