
「藤浪が米国でどう変わったか見たいが成功は難しい。ノーコンは治らない」3年間メジャー挑戦していた元阪神・藤浪晋太郎の横浜DeNA入りに球界大御所が激辛見解
藤浪がメジャーに定着できなかった理由は、いい時と悪い時の波が激しかった制球力だ。データを利用した動作解析、対処法が進んでいるメジャーで藤浪は何度か自分に適したメカニックをつかみかけたが安定はしなかった。
ただ広岡氏はこうも続ける。
「藤浪の一生懸命な姿には好感が持てる。どこかで変わればいいのになと思って見ている。やはりあのスピード、打者に与える威圧感、恐怖感というものは人にはないものがある。同期の大谷にヒケをとらないポテンシャルはあるんだ」
阪神時代も、藤浪を嫌がる打者は少なくなかった。ヤクルトでは、スタメン辞退を直訴する打者がいたほどで、どこにボールが来るかわからない荒れた投球が怖いのだ。
阪神の4番で24本塁打&62打点で2冠を走っている佐藤は、現在死球がゼロ。前監督で現在オーナー付顧問の岡田彰布氏は、テレビのゲスト解説の中で「なぜか佐藤にインコースを厳しく攻めないんですよ」と他球団の配球に疑問を投げかけていた。藤浪ならその佐藤に恐怖感を抱かせることは可能かもしれない。藤浪と“古巣”阪神の対決はファンの注目を集めるだろう。
ちなみに阪神と横浜DeNAの対戦は、“後半戦開幕”となる26、27日の甲子園での2連戦。その次は、8月26日からのハマスタ3連戦までない。
広岡氏は藤浪の起用についても触れた。
「横浜DeNAは先発も中継ぎも1枚、2枚足りないが、やはり使うなら先発だと思う。横浜DeNAは、何かのきっかけで大化けしてくれれば儲けものくらいの気持ちで藤浪を見守った方がいい」
三浦大輔監督は起用法について、まだ先発か中継ぎかを決めかねているそうだが、広岡氏は、先発への再転向を勧めた。しかし、藤浪がメジャー、マイナーではほぼ中継ぎで起用されていたことを考えると、おそらく中継ぎからスタートして、その結果やチーム事情により先発転向もという流れになるのだろう。
藤浪は近日中に入団会見を行い、6月11日以来登板機会がないため、まずはファームでの調整で試合勘を取り戻してから1軍に配備されるものとみられる。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)