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  • え?意外にも!「野手ナンバーワン評価は横浜の背番号1の奥村頼人」元ヤクルト編成部長が「不作の甲子園」の中から選んだ8人の“将来が気になる”ドラフト候補の逸材
元ヤクルト編成部長が選んだ夏の甲子園の気になるドラフト候補
元ヤクルト編成部長が選んだ夏の甲子園の気になるドラフト候補

え?意外にも!「野手ナンバーワン評価は横浜の背番号1の奥村頼人」元ヤクルト編成部長が「不作の甲子園」の中から選んだ8人の“将来が気になる”ドラフト候補の逸材

 また松井氏は、関東第一の左腕、坂本慎太郎も「投手ではなくセンターとして評価したい」という。投手としては1回戦の中越戦で6安打1失点完投勝利。打者としては、3番を任されて3試合で打率.364、3打点で三振はゼロ。得点圏打率は.500だった。
「投手としては、1m70、65Kgの体格はプロではやはり小さい。それよりも魅力があるのは打者。バットを長く持つが、しっかりと右の肩、腰が投手に向かって開かない。バッティングに間を作れてコンタクト能力も高い。肩と足もある。日ハムの二刀流の矢澤宏太(2022年のドラフト1位)に重なる」
 内野手で目を付けたのは神村学園の1m80、80Kgの右打ちの大型遊撃手、今岡拓夢だ。神村学園は、185cm78kgで最速150キロを誇る右腕、早瀬朔がプロの注目を浴びていたが、松井氏は、今岡をピックアップした。チームは1回戦の創成館戦で0-1で完封負けを喫して今岡はノーヒットで甲子園を去ることになった。
 しかし、松井氏は、「早瀬はバランスがいいが、プロではまだもう一段階レベルが足りないように感じた。目を引いたのはショートの今岡。肩の強さはもちろんのこと、身のこなし、スナップスロー、ステップなどにセンスを感じた。なかなか大型ショートの素材はみつけにくい。プロが目をつけたい選手」と評価した。
 現役時代に南海ホークスで捕手だった松井氏は、ついつい捕手に目がいくが、今大会でも好素材を2人見つけた。
 1人は、仙台育英の1m72、85Kgの強肩捕手、川尻結大。チームは3回戦で沖縄尚学に延長で敗れたが、3試合すべてに4番を任されて、打率.400、4打点の数字を残した。
「強肩に加え、捕手として必要なキャッチング、スローイング、ブロッキングなどの基礎スキルがあり形が出来ている。パワーもあるが、来年のドラフト候補である末吉良丞の外角へのスライダーをレフト前にタイムリーにした打撃に対応力の高さを感じた」
 もう一人は健大高崎の1m79、86Kgの小堀弘晴。
「強肩でスローイングが安定していて足も速い。印象に残ったのは京都国際戦での西村一毅のチェンジアップを捉えて三塁線を破ったタイムリー二塁打。捕手ならではの読みがあり、ファウルで粘りながら西村が勝負球を投げてくるシチュエーションを作って仕留めた。そこに資質を感じた」
 果たして今秋のドラフトでは夏の甲子園を踏んだ球児のうち何人がドラフト指名されるのだろうか。

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