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レッドブル角田裕毅がオランダGPに9位に食い込む(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
レッドブル角田裕毅がオランダGPに9位に食い込む(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「9番手なんか大したことはないが今の僕にとっては特別なこと」角田裕毅が8戦ぶり入賞に感激も”ライバル”ハジャーが3位表彰台…英メディアは「来季のシートは間違いなくハジャー」

 

 もっとも、2ポイントを獲得した状況を喜んでばかりもいられない。
 公式予選3回目(Q3)で自己最高位の4番グリッドを獲得していたハジャーが、決勝でも順位をキープ。マクラーレンのランド・ノリス(25、英国)がマシントラブルでリタイアした65周目に3位へ浮上し、そのままマクラーレンのオスカー・ピアストリ(24、豪州)とフェルスタッペンに続いてフィニッシュした。
 今季にデビューしたルーキーながら初の表彰台に立ったハジャーを、英国のモータースポーツ専門メディア『THE RACE』は、毎レース後に特集する「勝者と敗者」の記事のなかで、文句なしに「勝者」に選出。来季のレッドブル昇格に太鼓判を押した。
「ハジャーは今季の最も優れたルーキーとしてサマーブレイクに入り、アルファタウリ時代の2021年のアゼルバイジャンGPで3位に入賞したガスリーに並ぶ、レーシングブルズの最高成績とともにを後半戦を再開させた。ハジャーの躍進ぶりと角田がレッドブルで苦戦し続けている状況を踏まえれば、フェルスタッペンの相棒を務める来季のレッドブルのシートは間違いなくハジャーのものになるだろう」
 英国のF1専門メディア『F1 OVERSTEER』も、ハジャー自身は渋っているものの、来季角田に代わってレッドブルに昇格する可能性について触れた。
「レーシングブルズのフランス人ドライバーは、F1史上で5番目の若さで表彰台に立った。確かに幸運とえる要素はあったが、それでもまぐれではない。しかし、ハジャー自身はレッドブルへの昇格に抵抗している。セルジオ・ペレスやリアム・ローソン、そして角田らがレッドブルで大苦戦を強いられてきた姿を知るハジャーは、さらに成長するためにあと1年、レーシングブルズに残りたいと望んでいる。しかし、彼のキャリアを管理するレッドブルから、フェルスタッペンのチームメイトへの昇格を強制される可能性がある。角田は不名誉な連続入賞なし記録を7戦で終えたが、ドライバーズランキングで10位に浮上したハジャーに対して、角田はまだ18位に甘んじている」
 今季で契約が満了するレッドブルへの残留を希望する角田の去就に対して、チームのモータースポーツアドバイザーを務める重鎮ヘルムート・マルコ氏(82、オーストリア)は「9月か10月頃には決めたい」とオランダGP期間中に明言している。今後は9月にイタリアとアゼルバイジャンGP、10月にはシンガポールとアメリカ、メキシコGPが開催される。マルコ氏の言葉通りならば、角田に残されたチャンスは最大で5戦。その間に表彰台に立ったハジャーを超えるインパクトを残せるのか。角田が新たなプレッシャーを背負う次戦イタリアGPは5日に開幕する。

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