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あと一人でノーノ―を逃した山本はロバーツ監督に労われ苦笑い(写真:Imagn/ロイター/アフロ)
あと一人でノーノ―を逃した山本はロバーツ監督に労われ苦笑い(写真:Imagn/ロイター/アフロ)

なぜ代えた?「もう十分に投げさせたと判断。あとは最後のアウトを取るだけ」あと一人で一発浴びノーノーを逃した山本由伸にまさかの悲劇…ロバーツ監督とトライネンが懺悔

 実は、トライネンは、ノーノ―のブルペンで肩を作った経験は初めてではない。アスレチックス時代の2018年4月にショーン・マナイアがレッドソックス相手にノーヒットノーランをやってのけた際にブルペンにいたのだ。
「実は2018年にショーン・マナイアの時に一度経験したことがある。そのときにペースはわかっていた。だから言い訳はできない。もっと良くするしかないし、ストライクを投げ続けなければならない」
 だが、37歳のベテランは、ストライクが入らないという負のスパイルから抜け出せなかった。
 ロバーツ監督も沈痛な表情を浮かべた。
「ノーヒットノーランを達成するチャンスがあると思った。チームメイトもそう感じていたと思う。誰もが彼を応援していた。彼の成功を心から願っていた。由伸はファンタスティック以上のピッチングを見せてくれた。多くのいいプレーがあったにもかかわらず、この試合を落としてしまったことは、より一層タフな負けとなる。由伸の素晴らしいパフォーマンスを我々は無駄にしてしまった」
 指揮官もまた山本に懺悔した。
 そしてトライネンには苦言を呈した。
「今夜のブレイク(トライネン)は本調子ではなかったと思う。2人も歩かせ、打者を仕留めることができなかった。不運とは言えない。彼らしくなかった。一体何が起きたんだ?」
 それでも押し出し四球を与えるまで代えなかった。
「彼は長年の最高のリリーフなんだ。一定の裁量は与えている。コントロールを失い始めたとき『彼は何度もやり遂げてきた。今回もやり遂げるはずだ』と思うようにした」
 ただ3試合連続で救援失敗となったスコットに関しては「今夜の敗戦をタナー(スコット)責任にはできない」とかばった。
 スコットは8月31日(同9月1日)のダイヤモンドバックス戦で、7回1失点の好投を演じた山本の後を受けて3点リードの8回に救援登板したが、まさかの同点3ランを浴び、前日にはスクランブル登板で4回途中無失点の大谷の好投も9回にサヨナラ弾を許していた。
 ナ・リーグ中地区最下位のパイレーツに3連敗、そしてア・リーグ東地区最下位のオリオールズにも連敗した。
「こういう試合を振り返るのは難しい。様々なことがあり、少し勢いに乗れるかなと思った矢先の出来事だった。由伸の快投を土台に明日へつなげられるかと思ったいたが、流れは逆転した。選手たちは一生懸命に戦った。だからプレー内容に文句は言えない。ただ最後のアウトをとれなかった。それだけだ」
 ロバーツ監督は言葉を絞り出した。
 山本は「凄く悔しく思いますし、とにかく全員でやっていくしかないなと思ます」と前を向いた。日本時間8日の第3戦は、巨人から移籍して10勝7敗の成績を残している菅野がドジャースの前に立ちはだかることになる。

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