
「ボクシングの最高傑作を披露」「すべてにおいて完全にアフマダリエフを上回る」海外メディアは井上尚弥の判定勝利をダウンシーンなくとも大絶賛
同サイトは、さらに「8回までにアフマダリエフは彼のパワーをぶつけることができずにフラストレーションをためていった。井上は素早く残忍なコンビネーションをヒットさせ、瞬きする間にまた再び離れた。彼のスピードと正確さは素晴らしかった。試合の後半にはアフマダリエフの顔の腫れが明らかとなり、井上には痛んだ様子はなかった」と完勝の様子を伝えた。
米老舗のリング誌は「“スマート(賢い)”な井上がアフマダリエフの動きを見切り、リング誌のタイトルを保持」との見出しを取り、「長く待たれた対戦で、パウンド・フォー・パウンドのスターの井上が円熟の12回判定勝ちを収めた」と伝えた。
同誌は「井上は美しいボクシングを披露した。彼は2019年に年間最高試合となったノニト・ドネア戦以来、相手との距離を取るボクシングをしたが、彼の母国のファンたちは試合を通して楽しみ満足そうに歓声を送った」と伝えた。
同誌は、リングサイドで観戦していたWBC&IBF世界バンタム級王者の中谷潤人(M.T)を「本当の脅威となる重大な相手」として紹介。「井上との対戦は、日本で最大の戦いとなるだけでなく、世界のボクシング界にとって最も魅力的な対戦の1つとなる。この試合は2026年に実現しそうだ」と続けた。
英国のイブニングスタンダード紙は「井上が決定的な差を見せる」との見出しで「ボクシングの傑作を披露した」と伝えた。
同紙は、同日に米国ラスベガスで行われ、スーパーミドル級の4団体統一王者のサウル”カネロ”アルバレス(メキシコ)が、テレンス・クロフォード(米国)に0-3判定負けしたビッグマッチと比較して、こう称賛した。
「ラスベガスで行われた歴史的な対戦で、信じられないほど素晴らしかったクロフォードにカネロがスーパーミドル級統一王座から引きずり降ろされた数時間後、“ザ・モンスター”は同じような運命となることを容易に逃れ、名古屋の新しいIGアリーナでのメインイベントで12ラウンドすべてにおいて完全に相手を上回った」
そして「これまでの輝かしいキャリアで最強の挑戦者だと井上が警戒していた相手に対し、戦術的に乱れのない戦いぶりでパワーとあらゆる種類のパンチを愛情に満ちた地元観客の前で披露した、井上による卓越したパフォーマンスだった」と続けた。井上の6年ぶりの判定勝利が、技術的にいかに凄かったかが、海外メディアにも十分伝わったようだ。モンスターの世界的評価はまたアップだ。