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巨人の田中将大がまたしても日米通算200勝利ならず(資料写真・スポーツ報知/アフロ)
巨人の田中将大がまたしても日米通算200勝利ならず(資料写真・スポーツ報知/アフロ)

日米通算200勝達成にラストチャンスを残した巨人の田中将大の来季はどうなるのか…中日戦では2被弾を含む5失点も3回パーフェクトの「不思議投球」

  

 後を受けた宮原が犠飛を許すなど、田中の5失点が響き、チームは2-5で敗れた。田中は、8月21日のヤクルト戦で今季2勝目をマークして日米通算200勝に王手をかけたが、8月28日の広島戦で2回5失点、9月15日の横浜DeNA戦で5回2失点、そして、この日の5回1/3で5失点と、3試合連続で黒星を重ねた。
 3位の巨人と2位の横浜DeNAとのゲーム差は2となり、残り6試合しかないため、自力での2位は消滅した。残り6試合を横浜DeNAが3勝3敗でいけば、巨人は6勝0敗でも追いつけない。だが、これは数字のマジック。26、27日に横浜DeNAとの直接対決を残しており、まだあきらめるゲーム差ではない。
 そう考えると、マー君の次回登板チャンスは難しいと考えられていたが、スポーツ各紙の報道によると、阿部監督は中6日で28日のヤクルト戦に登板させる方針を明かしたという。「ボコボコにやられたっていう感じはない」と、田中の投球内容を評価しての結論だ。
 おそらくこれが今季のラスト登板であり、日米通算200勝へのラストチャレンジ。そして、この試合は来季の田中の去就の行方を握る重要なマウンドになる。
 現役時代にタイトル獲得経験のある評論家の一人は、こんな意見を持つ。
「200勝を達成すると、巨人は若手にチャンスを与えるために枠をひとつ減らそうと田中と来季の契約はしないのではないか。だが、もし来週も勝てないようなことがあれば、逆に年俸はかなりダウンするだろうが、契約して来季に意地でも大記録の達成をサポートすると思う。個人的にはヤクルトの石川が来季の現役を決め、マー君と同じ年齢の中日の大野がチームの勝ち頭の11勝をマークしたことなどを考えると、200勝しても、しなくとも、来季も巨人でもうひと花を咲かせてもらいたい。今季は9試合に先発し5回をクリアした試合が6試合あることは評価していい」
 今季9試合で、防御率は5.31と酷いが、自責点2以内に抑えたゲームが5試合ある。それを戦力とみなすのか、それとも戦力外とみなすのか。おそらくマー君は来季のことなど頭の中にないだろう。クライマックスシリーズの本拠地開幕権のかかった今季のラストゲームで、あくまでも結果として、日米通算200勝の金字塔を成し遂げることだけに1点集中しているに違いない。

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