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ドジャースの佐々木朗希が2度目のリリーフ登板でマリナーズの“60発男”ローリーを三球三振に仕留める(資料写真:Creative 2/アフロ)
ドジャースの佐々木朗希が2度目のリリーフ登板でマリナーズの“60発男”ローリーを三球三振に仕留める(資料写真:Creative 2/アフロ)

「ベンチへ戻る際に動揺していた」佐々木スプリット3連投の“60発男”三球三振斬りが米メディアやSNSで大反響…2度目救援成功でロバーツ監督が称えたのは「ロウキが見せた…」意外な一面

 ドジャースの佐々木朗希(23)が26日(日本時間27日)、敵地でのマリナーズ戦の7回に2度目となるリリーフ起用され1イニングを1安打2三振の無失点に切り抜けてポストシーズンの秘密兵器としての立場を固めた。60本塁打を放、ア・リーグのMVP候補となっているマリーナーズのカル・ローリー(28)を三球三振に仕留め、米メディアやSNSでは絶賛の声が相次いだ。そしてデーブ・ロバーツ監督(53)が評価したのは、佐々木が見せたある意外な一面だった。

 指揮官「速球を意識させておいてスプリットで空振りが取れるのは特別なこと」

 佐々木の2度目のリリーフ登板は、三塁手、キケ・ヘルナンデスの華麗なランニングスローに助けられるところから始まった。3-1で迎えた7回。先頭の8番、J・P・クロフォードはスプリットにバットを出すだけの三塁へのゴロ。三遊間寄りに守っていたヘルナンデスは逆シングルでグラブに収めると、見事なランニングスロー。佐々木は笑みを浮かべてグラブを叩いて拍手を送りヘルナンデスを指差して、そのプレーを称えた。
 続くコール・ヤングはカウント1-2と追い込み、99.7マイル(約160.5キロ)をマークしたフォーシームを「うりゃ!」という声を発してインローに投げ込み、空振りの三振。続く腕組みポーズで知られるマリナーズの顔の一人であるランディ・アロザレーナには、この日、最速となる100.1マイル(約161.1キロ)フォーシームが高めに浮いたところを捉えられ、レフトフェンスの上部を直撃する二塁打にされた。 
 2023年のWBCの準決勝でも対戦したメキシコ代表のアロザレーナに打たれたことで、ロバーツ監督が「マッチアップを見たかった」(以下コメントはすべて米動画サイト・ドジャーブルーの試合後の囲み会見映像より)という今季60本塁打を放ち、ア・リーグのMVP候補となっているローリーとの対戦が実現した。
 敵地に「MVPコール」が起きる中で、なんと鋭い目でにらみつけた佐々木は、スプリットの3連投で三球三振に仕留めたのである。初球はストライクゾーンに落として見逃させ、2球目は外角のボールゾーンへ落として空振りを誘い、最後は、真ん中のコースからまたボールゾーンへ落とし、ローリーはバットを止めようとした中途半端なスイングで空振りの三振。まるで「なんだあの球は?」と言っているような表情を浮かべてベンチへ下がった。
「ロウキは(ローリーに)いい投球をした。彼のボールの良さを示した。速球を意識させておいてスプリットで空振りがとれるのは特別なことだ」
 ロバーツ監督は佐々木の60発男斬りを称賛した。
 優勝を決めた翌日のゲームをロバーツ監督は、「ブルペンデー」として、レギュラーシーズンでは先発していたエメット・シーハンのリリーフテストなど、危機的状況にあった救援陣のポストシーズンへの試運転に使ったが、試合後に「特に」という言葉で絶賛したのが、佐々木の1イニングだった。
「二塁打を打たれた後も、球威がまったく落ちていなかった。アロザレーナにヒットを打たれてからの反応が良かった。動揺することなくしっかりと投げ切ったのが素晴らしかった」
 ロバーツ監督は、中1日登板の影響、走者を背負った後のメンタル、そしてクイックからの投球の変化などのリリーフに必要な条件をチェックしていたのだ。
 特にリリーバーに不可欠なメンタルの強さが気になっていたようだが、「以前から期待していた通りで、感情を表に出す姿をいい意味で見られてよかった。闘志や感情が表に出ているのはチームにとっていいことなんだ」と、合格点を与えた。

 

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