
「皆がロバーツ監督を解任せよと叫んでいる」大谷2発でWCS初戦圧勝も8回に救援陣炎上“アタフタ”に米メディアやSNSから非難の声…「世界一連覇に届かないように見えた」
ドジャースが大谷翔平(31)の2発などで9月30日(日本時間1日)に本拠地で行われたレッズとのワイルドカード第1戦を10ー5で制した。だが、8点のリードで迎えた8回に投入したアレックス・ベシア(29)、エドガルド・エンリケス(23)、ジャック・ドライヤー(26)の3投手が炎上するチームの弱点を暴露。場内にブーイングが飛び交い、ロサンゼルスタイムズ紙が「これだけ頼りないブルペン陣でワールドシリーズに勝てるのか」と訴え、SNSでもデイブ・ロバーツ監督(53)の采配への非難の声が出る異例の事態となった。
8回に3投手が59球も投げて4四球2安打3失点と炎上
大谷、テオスカー・ヘルナンデスの“マルチ本塁打競演“での10ー5圧勝も素直には喜べない。8点リードの8回にロバーツ監督が繰り出した救援陣が炎上したのだ。シーズン終盤に逆転負けの悪夢を繰り返して、救援防御率が5点台まで落ちた“最悪のブルペン陣”が世界一連覇へ向けての懸念材料だったが、いきなり弱点を露呈する形になったのである。
最初に送り込んだベシアがヒットと四球で一死一、二塁にされると、球数が22球も要したため、ロバーツ監督は、エンリケスをマウンドに送った。
「今夜のアレックス(ベシア)は本調子ではなかった。右打者が3、4人続くあの打順であればアレックスのイニングを少し楽に終えられるだろうと期待していたのだが、彼は20球以上を要してワンアウトしかとれなかった」(米メディア「ドジャーブルー」の会見映像より)とロバーツ監督。
だが、エンリケスもストライクが入らない。連続四球を与えて押し出しの1点。さらに満塁からスペンサー・スティアにタイムリーを許した。まだ6点差があったが、レッズのスター、エリー・デラクルーズを打席に迎え、ロバーツ監督はマウンドに向かい、「私が信頼を置いているエドガルド(エンリケス)をマウンドに送ったが、彼も本調子ではなかった。あの時点で相手の勢いを止めるために他の誰かを投入する必要があった」と、この回3人目のドライヤーにスイッチした。場内はブーイングに包まれる異様な雰囲気となった。
ドライヤーはそのデラクルーズにも押し出しの四球を与えて5点差となった。ドライヤーは、そこからなんとか踏ん張ったが、この回、投入された3投手が、投げた球数は59球である。もし大量リードがなければ逆転されていただろう。
ロバーツ監督は、救援陣が結果を出せない理由が「打者に向かっていく闘志の欠如」というメンタルの問題にあることを改めて力説した。
「こちらが攻めている時は、相手はリードにも押されて後手に回るのがハッキリとわかる。だが、慎重になりすぎてストライクが入らなくなり、無駄な四球で出塁させてしまうと相手に勢いを与えてしまう。あのイニングではまさにその懸念が現実になった」
9回はブレイク・トライネンが無失点に抑えてゲームをクローズしたが、米メディアは、この救援陣の炎上を問題視し、SNSではファンが騒いだ。