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アスレチックスの藤浪が2度目の先発でまたもや5失点KO。3回までは無失点だが、4回から突然、制球難で崩れた(写真:AP/アフロ)
アスレチックスの藤浪が2度目の先発でまたもや5失点KO。3回までは無失点だが、4回から突然、制球難で崩れた(写真:AP/アフロ)

「お馴染みの制球難」藤浪晋太郎の5失点KOを巡って全米メディアで賛否…「異なる投球スタイル」

  アスレチックスの藤浪晋太郎(28)がメジャー2度目の登板でまたもや悪癖をのぞかせた。8日(日本時間9日)に敵地でのレイズ戦に先発した藤浪は3回までを無安打に封じるも、先頭打者に四球を与えた4回に2失点。死球と2四球で自ら一死満塁のピンチを招いた5回には2点タイムリーを許し、1日のエンゼルス戦に続くKOで開幕2連敗を喫した。突如として四死球を連発し、痛打されるパターンを繰り返す右腕に全米でも賛否両論が起きている。

 「投球内容が改善されているように見えたのだが…」

 

 またもや別人に豹変だ。
 藤浪は3回までメジャー30球団で唯一の開幕7連勝をマークしていた好調のレイズ打線を無安打1四球無失点に封じる素晴らしいピッチング。それが4回に2番のブランドン・ローをストレートの四球で出塁させるとガタガタと崩れる。内野安打などで二死二、三塁のピンチを迎え、6番のアイザック・パレデスに対しても3-1とボールが先行。直後に投じたのは、ど真ん中への138kmのスライダー。快音を残した打球は、レフト前に弾んで2人の走者が返り、0-0の均衡があっけなく破られた。
 制球難から失点する藤浪の悪癖は、5回にも顔をのぞかせた。
 8番のマヌエル・ヌーゴーに死球、9番のフランシスコ・メヒアには四球の独り相撲で無死一、二塁のピンチ。一死後には、ローにもストレートの四球を与えて満塁とし、ランディ・アロザレーナへ投じた初球、外角低目に落ちる150kmのスプリットをセンター前へ運ばれ、2人の生還を許した。ここで交代を告げられた。
 4回3分の1で79球。失点および自責点は5。
 2回までをパーフェクトに抑えながら、3回だけで5安打を浴び、3四球も相まって8失点を喫してKOされた1日のエンゼルス戦に続く開幕連敗。対照的な光と影を放つ藤浪を、MLB公式サイトは、「お馴染みのテーマであるコントロール問題」と題した記事で報じている。
「藤浪はメジャーデビュー戦の反省を生かし、2度目の登板で、これまでとは異なる投球スタイルを披露した。速球とスプリットのコンビネーションで打者を制圧するのではなく、打ち取ることを意識していた。アプローチは異なっていたが、結果はほぼ同じだった」
 3回までの9つのアウトのうち、内外野への平凡なフライが7つを数えていた点を記事はポジティブに評価していた。だからこそ、豹変してしまった4回と5回を「またもやお馴染みのコントロールの問題が出てきてしまった」と厳しく言及している。
「スプリングトレーニングを含めて、藤浪は先発するたびにストライクゾーンの感覚を失う悪いイニングに遭遇してきた。最終的に0-11で敗れたこの日のレイズ戦では、それは5回に訪れた。大量8失点を喫したエンゼルス戦の3回はそれまでとは異なる形で速球を抑え、スライダーを投げすぎたのが原因だった。一転してレイズ戦では投球内容が改善され、速球をより均等に混ぜ合わせることができていた。藤浪の魅力が発揮されていたように思えたのだが」

 

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