
自身の痛恨の悪送球でサヨナラ負けしたフィリーズのカーカリング(写真:Imagn/ロイター/アフロ)
「クソみたいな送球だった…。最悪の気分だ」まさかの判断ミスの悪送球でド軍にサヨナラを許した悲劇の右腕カーカリングが心境を吐露…「プレッシャーに負けたとは言わない」
TSC Newsが伝えた会見映像によるとロブ・トムソン監督は、カーカリングに「顔をあげろ」と伝えたという。
「少し試合の流れに飲まれてしまっただけなんだ。気の毒だ。彼は自分の責任だと背負いこんでいる。だが、我々はチームで勝ちチームで負けるんだ」
地元メディア「フィリーズ・ネイション」によると、ロッカールームに戻ったカーカリングは、「プレッシャーに負けたとは言わない。ただ(捕手の)J.T(リアルミュート)への送球の方が早いと思ったんだ。(一塁の)ブライス(ハーパー)に体をひねって投げるよりはね。…ただクソみたいな送球だった」と、自分を責めた。
打者走者のパヘスの一塁へのスタートは遅れていて、もし一塁へ投げていれば、体をひねっていたとしても、余裕でアウトだった。
カーカリングは、フィリーズの若手の有望株。今季69試合で60イニングを投げ、防御率3.30で4セーブ。奪三振は65だ。今シリーズも第2戦でウィル・スミスに2点タイムリーを打たれたが、第1戦、第3戦と1イニングを無失点に抑えている。昨季は、64試合に登板し、驚異的な防御率2.29をマーク、74奪三振でわずか17与四球である。
ただ気持ちは前を向き、これから「壁に向かってテニスボールでゴロを捕る練習をするよ。間違いなくね」と言い、こう続けた、
「今は本当に最悪の気分だ。でも、前に進み続けて、この壁を乗り越えたい。とにかく進み続けるんだ」
この苦い経験が24歳の右腕を大きく成長させるのかもしれない。
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