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上田綺世が終了間際に同点ヘッド(写真・スポニチ/アフロ)
上田綺世が終了間際に同点ヘッド(写真・スポニチ/アフロ)

「負けていたらチームの雰囲気が一気に下がる」森保ジャパンが南米強豪パラグアイに土壇場で追いつき2-2ドローにした価値

 6月シリーズでW杯アジア最終予選を戦い終えた森保ジャパンは来年の北中米大会をにらみ、9月シリーズから他大陸の強豪国との国際親善試合へ臨んでいる。米国へ遠征した先月は本大会を共同開催するメキシコ、米国両代表と対戦。前者と0-0で引き分け、後者には0-2の完敗を喫するなど無得点に終わっていた。
 迎えた10月シリーズの対戦相手はパラグアイ、ブラジル両代表。9月にW杯予選を終えた南米勢でパラグアイは予選をぎりぎりの6位、ブラジルは同5位でW杯切符を獲得した。しかし、首位を独走した前回王者アルゼンチン代表を除けば、2位から6位までの5カ国が勝ち点1ポイント差にひしめき合う大混戦となっていた。
 その中でパラグアイは明確な武器を持っている。
 予選の18試合で喫した10失点は、2位で通過したエクアドル代表の5失点の次に少ない。文字通りの堅守を武器にホームではアルゼンチンとブラジルを撃破。ラウンド16でPK戦の末に岡田ジャパンを下し、ベスト8へ進出した2010年の南アフリカ大会以来、4大会ぶりとなるW杯出場を決めていた。
 最新のFIFAランキングでは、日本の19位に対してパラグアイは37位。しかし、数字を額面通りには受け取れない。昨年7月時点のFIFAランキングでは、パラグアイは62位に甘んじていた。アルゼンチン出身のグスタボ・アルファロ監督(63)の下、急速に力をつけているパラグアイに、日本は前半21分に先制されてしまう。
 しかし、挽回するのにそれほど多くの時間は要さなかった。
 5分後の同26分。敵陣の中央で複数の選手が連動してプレッシャーをかけて相手のパスミスを誘発。すかさずボランチの佐野海舟(24、マインツ)がインターセプト。佐野のワンタッチパスを受けた小川が、相手ペナルティーエリアの外で体を反転させ、さらに迷わずに右足を一閃する。強烈な無回転シュートは相手キーパーの右手を弾き、ワンバウンドしながらゴールに吸い込まれるほどの威力を残していた。

 

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