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新庄監督がやりたい放題に仕掛けて逆王手(資料写真・黒田史夫)
新庄監督がやりたい放題に仕掛けて逆王手(資料写真・黒田史夫)

「やりたい放題の新庄野球とプレッシャーあったソフトバンクのメンタリティの違い」日ハムが偽装バント、ツーアウトエンドラン、スクイズと仕掛けまくりの3連勝で“逆王手”

 パ・リーグのクライマックスシリーズ、ファイナルステージ第5戦が19日、福岡のみずほPayPayドームで行われ、日ハムが7-1でソフトバックに圧勝し、対戦成績を3勝3敗として逆王手をかけた。新庄剛志監督(53)は、ツーアウトエンドランや2ランスクイズなどやりたい放題で7点を奪うが、王手をかけていたソフトバンクはプレッシャーからか打線が沈黙して、守りにミスも出て3連敗を喫した。運命の第6戦は、両チームともに第1戦に先発した達孝太(21)とリバン・モイネロ(29)が中4日で先発マウンドに上がる。

 レイエス、郡司の連続四球がいずれも得点に

 

 もう新庄監督のやりたい放題だった。
 0-0で迎えた4回だ。二塁ベース上で走者の周東と交錯した山縣が1回に担架で運ばれるアクシデントがあったが代わりに途中出場した石井がセンター前ヒットで出塁すると、CSで4発、打率5割超えと絶好調のレイエスが歩かされ、無死一、二塁となった。
 新庄監督は4番の郡司に1球目、4球目と偽装バントで揺さぶらせて、結局、四球。無死満塁となって清宮は、一塁ゴロだったが、山川がこの打球を弾き、二塁は間に合ったが、本塁へ送球できず先取点を奪う。
 続く田宮はレフトへの深い犠飛。走力のないレイエスが余裕で本塁を駆け抜けた。二死一塁となってから、また新庄監督が仕掛けた。
 万波の打席でカウント0-2からエンドランを仕掛けたのだ。万波の打球は、清宮のスタートを見てベ―スカバーに動いたショート野村の逆をつくレフト前ヒットとなった。おそらくランエンドヒットだったのだろうが、万波は明らかなボール球をヒッティングした。
 パ・リーグの野球に詳しいホークスOBの池田親興氏は、「新庄監督は清宮にはよく走らせている。サインの内情はよくわからないが、負ければ終わりの日ハムは、もう開き直ってやりたい放題、ノビノビとやっていたように見えた」という。
 二死一、三塁で小久保監督は大津からヘルナンデスへスイッチした。矢澤はバット折りながらもライト前へ落とす。3点目がスコアボールに刻まれた。
 新庄劇場はまだ続く。5回だ。
 一死二塁からレイエス、郡司が連続四球を選び、満塁にすると清宮が片手打ちでライト線を破って2点を追加。さらに一死二、三塁で、ソフトバンクが松本晴に交代すると田宮の初球にスクイズを仕掛けた。
 ソフトバンクバッテリーはまったくの無警戒。ストライクを投じたがファウルとなり、新庄監督は、ベンチで「あーーあー」というような顔をしたが、次の2球目にまたスクイズ。 
 今度は、見送ればボールの外角低めの難しいコースだったが、田宮は飛びつくようにして転がして郡司が生還。そして二塁走者の清宮まで本塁へ突入してきた。山川はすぐさま本塁へ転送して本塁は余裕のアウトとなったが、ソフトバンクベンチに動揺を与えるには十分の2ランスクイズだった。日ハムは6回にも万波のライトフェンス直撃の三塁打で追加点機を作り、水野の一塁ゴロを山川が弾いて、一塁カバーに走った投手へのトスのタイミングが合わずに追加点。7点差として勝負を決定的にした。

 

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