「人々は『大谷翔平が苦しんだ』と言うかもしれないけど後悔する必要はない。敗戦はド軍攻撃陣の問題だ」殿堂入り“レジェンド”ジーター氏がズバリ指摘…“ビッグパピ”も「大谷だけに頼るな」
ドジャースの大谷翔平(31)が28日(日本時間29日)、本拠地でのブルージェイズとのワールドシリーズ第4戦に初登板したが、ブラディミール・ゲレーロJr.(26)に逆転2ランを浴びるなど、6回0/3を投げ、4失点(自責4)で降板しチームは2-6で敗れ大谷が負け投手となった。打撃も3打数2三振無安打だった。フォックススポーツの番組に出演した殿堂入りの元ヤンキースのデレク・ジーター氏(51)は「後悔する必要はない」と擁護。レッドソックスなどで活躍した同じく殿堂入りの“ビッグパピ”ことデビッド・オルティス氏(49)も「大谷だけに頼るな」と苦言を呈した。デーブ・ロバーツ監督(53)は打線変更の可能性を示唆した。
「全然疲れた様子はなかった」
大谷のワールドシリーズ初のリアル二刀流はホロ苦い結果となった。1点のリードで迎えた3回一死一塁から「明らかな失投。悔やまれる1球だった」(米「ドジャーブルー」の映像より)と振り返る甘く入ったスライダーをゲレーロJr.に捉えられた。レフトスタンドへ飛び込む痛恨の逆転2ラン。それでも大谷は立ち直り、4回には三者連続三振を奪うなど、6回までブルージェイズ打線に追加点を許さなかった。
だが、大谷自身も第1打席は四球を選ぶも2三振を喫するなど、ブルージェイズ先発のシェーン・ビーバーを攻略することができず、7回に連打を浴びたところで降板。後を受けたアンソニー・バンダ、ブレイク・トライネンが“炎上”して、この回、チームは4点を失い、4失点の大谷が負け投手となった。
「最低でも6回、今日はもちろん7回まで投げ切れれば一番よかったですけど。そこができなかったのが悔やまれる」(前出の映像より)
試合後会見で大谷はそう登板を振り返った。
大谷自身は「それなりの睡眠がとれ、それなりの体調でマウンドに上がった」(前出の映像より)と言ったが、前日に6時間39分に及ぶ延長18回の死闘を戦い、ベッドに入ったのは午前2時。しかも大谷は2本塁打&2二塁打、3打点、4つの敬遠を含む5四球で9打席すべてに出塁する大車輪の活躍を見せ、延長13回には足がつる状況にあった。この日のリアル二刀流に疲労の影響がなかったわけはないだろう。打つ方でも第4打席も詰まったセカンドゴロに倒れノーヒットだった。
それでもフォックススポーツの現場からの生番組に出演したAロッド、オルティス氏、ジーター氏のレジェンド3人衆は、大谷の投球を称賛した。
ジーター氏は、「大谷は本当に素晴らしい。疲れて見えるかと思ったけど、全然疲れた様子はなかった。ブラッド(ゲレーロJr.)にホームランも打たれ、何人かランナーも出した。結局4失点したけど、彼はチームが必要としていたことを正確にやった。チームは彼に長いイニングを投げてもらう必要があったんだ」と称えた上で、ドジャースの問題点をこう指摘した。
「人々は『大谷が苦しんだ』と言うのかもしれないけど、そんなことはない。負けたのは、ドジャースの攻撃陣の問題なんだ。ドジャースの打線がヒットをつなげられず、得点を奪えなかったことの方が問題だ。大谷は何も後悔すべきではない」
ドジャース打線は2回に一死一、三塁からキケ・ヘルナンデスの犠飛で先制したものの、その後、沈黙。9回にマックス・マンシーの二塁打などで作った無死二、三塁の反撃機もトミー・エドマンの内野ゴロの間に1点を返しただけだった。
このシリーズで特に深刻なのはムーキー・ベッツ。打率.158で打点はゼロ。またマンシー、エドマン、ヘルナンデスも揃って打率1割台だ。

