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カブスの今永昇太がまさかのFAに(写真:Imagn/ロイター/アフロ)
カブスの今永昇太がまさかのFAに(写真:Imagn/ロイター/アフロ)

今永昇太の衝撃FAに米地元紙は「彼を失えば先発投手陣が悪化」と嘆く…なぜカブスは3年約89億円の契約延長オプを行使せず今永も約23億円の選手オプを拒否したのか…「年齢と長打を防げない」

 ESPNは「今永は独特のホップする速球とえげつないスプリッターを武器にしていたが(2年目に)打者が見るようになるにつれてそれほど効果的ではなくなった。フライボール投手だった彼はカブスでの2シーズンで58本を被弾している」と指摘。
 米ファンサイトの「カビーズ・クリブ」は「今永のFAは劇的な動きだが、まったく予想外というわけではなく、カブスの今オフに大きな影響を及ぼす可能性がある」とした上で、こう分析した。
「カブスは真の先発ローテーの柱となる投手を切実に必要としているが、シーズン終盤やポストシーズンで見られたように今永が長打を抑えきれないことで彼を柱にすることを難しくしている。契約を(計)5年に延長すれば、今永は30代半ばとなり、さらに2026年オフにはロックアウトの可能性もあるため安易に契約に踏み込むのは難しい状況だった」
 またFIP(守備不関与防御率)は3.72から4.86に上昇し、与四球率や、被本塁打率も上昇。奪三振率が低下したこと、防御率がほぼリーグ平均の投手となっていることを紹介した。
「今永が退団すればカブスは新たに約1500万ドル(約23億円)の資金的余裕を手に入れる。これでチームが切望するエースを獲得することが可能になる」との見込みを示した。
 だが、一方で前出のシカゴサンタイムズ紙は「カブスはシーズン終盤に彼の投球フォームで見つかった下半身の問題に取り組むためのオフシーズンプランを立てており、彼もそれを実践する準備ができていた」と明かした上で、今永のFAをこう嘆いた。
「今オフにカブスは先発投手陣の層を厚くする必要があった。仮にカブスがクオリファイングオファーを出して今永がそれを受け入れず、彼を失うことはその先発投手陣の問題をさらに悪化させることになる」
 今永にとっては愛着のあるカブスが延長オプションを行使しなかったことはショックだろうが、むしろ大きなチャンスでもある。
 米ヤフースポーツは「今永は今オフのFA市場で最高の先発投手の一人となった」と評価した。
「今永はFA市場の中では年齢が上の方だが、他の球団と複数年契約を結べるほどの良いパフォーマンスを見せている。今永はカブスから受け取るはずだった3年5775万ドル(約88億7000万円)を超えるを手にする可能性さえある。彼はアストロズのエース、フランバー・バルデス、フィリーズのベテラン、レンジャー・スアレスとともに先発投手市場のトップに立っている。特にワールドシリーズ出場に後一人先発が欲しいと考えているチームから大きな関心を集めるはずだ」
 カブスがクオリファイングオファーを出すかどうかも含めて今永の今後の去就に注目が集まる。

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