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WシリーズMVPの山本由伸がVセレモニーで3か国語でスピーチした(写真・AP/アフロ)
WシリーズMVPの山本由伸がVセレモニーで3か国語でスピーチした(写真・AP/アフロ)

「まるでロボットのようだった」山本由伸をVパレードでスネルが絶賛も最終候補に残ったサイヤング賞に「選ばれるには問題がある」理由とは?

  ワールドシリーズで連覇を果たしたドジャースが3日(日本時間4日)、ロサンゼルス市内で優勝パレードを行い、ドジャースタジアムでのセレモニーでシリーズMVPの山本由伸(27)がスペイン語、英語、日本語の3か国でスピーチして大喝采を受けた。仲のいいブレイク・スネル(32)が「まるでロボットのようだった」と称賛。サイヤング賞の最終候補の3人にノミネートされたが、米メディアの見立ては「選ばれるには問題がある」という厳しいもの。その理由とは?

 「Losing isn’t an option(負けるという選択肢はない)」

 25万人が沿道に集まったパレードで山本は大谷翔平と同じバスに乗り、ファンの「MVPコール!」に笑顔で応じた。続いて行われたドジャースタジアムでの優勝セレモニーではワールドシリーズで2001年のダイヤモンドバックスのランディ・ジョンソン以来となるシリーズ3勝の活躍でMVPを獲得した山本が真っ先に登場。マイクを持ちスペイン語、英語、日本語を駆使してスピーチした。
 山本は「ブエナスタルデス!(こんにちは)」とスペイン語で挨拶。
 続けて「Losing isn’t an option(負けるという選択肢はない)」との名言を使い「チームメート、コーチ、素晴らしいスタッフとすべてのファンに感謝します。みんなで成し遂げました」と感謝の意を示して、「I love Dodgers、 I love LA」と絶叫。最後に「ありがとう」という日本語で締めた。満員の観客だけでなくチームメートも山本の英語スピーチに大盛り上がりで、ムーキー・ベッツは「よく英語で頑張ったな」とばかりに山本の肩を叩いて喜んでいた。
「Losing isn’t an option(負けるという選択肢はない)」は完投勝利したブリュワーズとのリーグ優勝決定シリーズ第2戦の前日会見で残した名言。有言実行した言葉としてファンの間で話題となった。
 その言葉をうまく織り込んだ絶妙のスピーチは、米メディア「ラリーブラウンスポーツ」も「山本由伸がドジャースのパレードで4語のキャッチフレーズを語った」と取り上げるほどの反響を呼んだ。
 山本と仲のいいスネルは、「スポーツネットLA」の中継に出演して、改めて、こう称賛の言葉を投げかけた。
「ヤマの投球は見事だった。第7戦で彼は前日からの連投で2回2/3を投げた。あれはまるで“ロボット”だったね」
 負けたら終わりの第6戦に先発した山本は6回96球を投げて1失点で勝利投手となっていたが、「中0日」で、第7戦の4-4で迎えた9回一死一、二塁の一打サヨナラの場面に登板した。満塁になったが、ピンチを切り抜け、10回、11回と回跨ぎで無失点を続けて、最後は胴上げ投手となった。スネルが「ロボット」と評したのは、ストレート、カーブ、スプリットを自由に操るその正確無比のコントロールだろう。

 

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