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近藤を見殺しにした立浪監督の采配に批判が殺到
近藤を見殺しにした立浪監督の采配に批判が殺到

中日がショッキングな1イニング10失点…62球の近藤を交代させず“見殺し”にした立浪采配にドラファンから怒りの声が殺到

 中日が25日、バンテリンドームでの横浜DeNAに2-18の屈辱的な完敗で7連敗を喫した。2―8で迎えた9回に投入した左腕の近藤廉(24)が1イニングに10失点。62球を投じても交代させなかった立浪和義監督(54)の采配にファンから怒りの声が殺到した。

 二死から10人連続でアウトを取れなかったがベンチは動かず

 

 バンテリンドームに残った熱烈なドラファンから声援の拍手と「近藤コール」が起きた。マウンド上では青ざめた近藤が肩で息をしている。
 立浪監督は2-8で迎えた9回に3年ぶりの1軍昇格で今季初登板となる変則左腕の近藤をマウンドに送った。2020年の育成ドラフトで札幌学院大から1位指名された左腕だ。だが、待っていたのは、ショッキングな悲劇だった。
 いきなり先頭の佐野に中前打を打たれ、牧のセンター前への打球を岡林が弾いて後逸。代走の関根がホームインし、さらにソトのライト線への二塁打で2点目を失う。なんとか二死はとったが、ここからが“生き地獄”の始まりだった。
 二死一、三塁から代打・山本の打球は、詰まった内野へのライナー。三塁の石垣がジャンプしたが届かず、打球が重なったのか、カバーしたショートの龍空も捕球することができず、これも不運なレフト前へのタイムリーとなってしまった。続く大田にもタイムリー二塁打を打たれ、さらに連続四球。満塁で林に逆方向のレフト線に走者一掃のタイムリーを打たれるなどして、10人連続でアウトを取ることができず、屈辱の1イニング10失点。62球目にようやく山本をショートゴロに打ち取って、ベンチへ戻ると、また暖かい励ましの拍手が起こった。
「最後、近藤のところは気の毒だけど、勝ちパターンしか残っていなかった。酷なことをした」
 スポーツ各紙の報道によると立浪監督は“見殺し”にした近藤の悲劇をこう説明したという。
 この時点でブルペンには藤嶋、斎藤、松山、フェリス、マルティネスの5投手が残っていた。ブルペンでは炎上した近藤の降板に備えて藤嶋とマルティネスが肩も作っていた。立浪監督が説明したようにカードの初戦に勝ちパターンの投手を無駄に注ぎ込んで消耗させたくないという事情も理解できる。二死までこぎつけ、あと一人だったことからベンチに淡い期待もあったのだろう。だが、結果、62球も投げさせて、晒しものにしてしまった。ちなみに1イニングでの最多投球数は2004年4月7日の横浜戦で阪神の吉野誠が投じた64球で、62球は、1991年8月13日の大洋戦で巨人の斎藤雅樹が記録した投球数に並ぶ史上ワースト2位タイの記録。いくら敗戦濃厚だったとはいえ、試合放棄と取られても仕方がない采配だった。
 マウンドに内野手が集まったのも1度だけ。9失点した時点で一塁の宇佐美が近藤を励ましにいったが、伊藤のタイムリーで10点目を失い、続く柴田に死球を与えても内野手も捕手の石橋も近藤に声をかけなかった。ワースト2位タイ記録となる62球を要して、ようやくベンチに帰ったが、後藤だけが背中を叩いて出迎え、すでに立浪監督はベンチ裏に消えてしまっていた。落合ヘッドもお尻を叩いただけでベンチの一番端に座った近藤にフォローの声をかける首脳陣は誰もいなかった。もはや一丸ムードどころかチームの形もなしていない。
 SNSやネットのコメント欄には立浪采配への批判の声が殺到した。
「まるで公開イジメ」
「そもそも勝たないのに勝ちパターンもクソもない」
「近藤のメンタルが心配」
「ベンチの雰囲気がやばすぎ」
「近藤への仕打ちにどんな意味があったのか、立浪監督に問いただしたい」
 中には「横浜DeNAファンだが、近藤が可哀そう」という同情の声もあった。

 

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