MLBは申告敬遠の「制限」&「禁止」の新たな「大谷ルール」を導入すべきか…米メディアが異例の特集記事…ロバーツ監督とフリーマンは意外にも反対意見
ロバーツ監督は、「その議論は理解できるし、もちろん監督としての立場から言えば、申告敬遠を禁止してくれればドジャースに有利だと言うかもしれない」と、申告敬遠の禁止論に理解を示しつつ、フリーマンと同じく、新たな「大谷ルール」導入には反対の意見を展開した。
「全体として見るとそれは戦略だし、その影響はドジャース以外のすべてのチームにも関わることなんだよね? だから、ワールドシリーズで翔平と勝負しなかった、という出来事だけでルールを作るのは難しい。だから、偏らないようにしようとしているけど、それでも戦略としての側面はあると思う。」
「ドジャーブルー」は、両者の意見を紹介した上で、「ワールドシリーズ第3戦は極端な例であり、申告敬遠の存在感を実際よりも大きく見せてしまったケースだった。特にポストシーズン、とりわけワールドシリーズでは、すべての試合が高い重要性を持つため、監督はより保守的な判断をしがちである。大谷が1試合で4度の申告敬遠を受けたのは、まさに“完璧な条件”が重なった結果と言える。通常、申告敬遠は、得点圏に走者がいて危険な打者を避けるとき、あるいは特定の対戦で有利な状況を得るためなど限られた状況で使われる」と解説した。
同サイトによると、2025年にドジャースは、シーズンを通して 33回 の申告敬遠を受けていて、そのうち、20回が大谷だった。大谷のトータル725打席の中での割合は2.76% にすぎず、「ムーキー・ベッツはその後にタイムリーを放ち、申告敬遠を選んだ相手チームに代償を払わせる場面が多く見られた」という。
実際にメジャーリーグ機構が申告敬遠の制限あるいは禁止について検討をしているわけではない。「ドジャーブルー」の結論としては、そう目くじらを立てなくてもいいということなのだろう。
それでも大谷の二刀流が先発後のDHでの継続出場を可能にする「大谷ルール」を作った。そして新たな「大谷ルール」がオフの話題になるのだから、やはり大谷の存在感ははかりしれない。ちなみにドジャースのフリードマン編成本部長は、DHで先発出場し、中継ぎ登板後にも、再びDHで継続出場が可能となるような新たなルール改正を求めている。

