「尚(弥)に太鼓判をもらった」兄の井上尚弥が那須川天心とのWBC世界戦に挑む拓真の「完璧な仕上がり」を保証した!「あっと言わせる展開になる」
ルールミーティングでは、4回、8回に途中採点を公開することが確認された。ただ採点基準に関する確認などの話は両陣営から出なかった。JBCの安河内剛本部事務局長は「WBCの採点基準は、ちょっと違っていて、クリーンヒット(効果打)と攻勢点(手数や前進)を併せて、そこを80%の割合で見ます。ここで優越がつかなかったときにリングゼネラルシップやディフェンスで判断します」と説明した。効果打→手数→リングゼネラルといった優先順ではない。つまり効果打と手数を合わせて総合的な攻撃で上回っていた選手がそのラウンドを「10―9」で支持されることになる。
だが、真吾トレーナーは、「周りは判定になるような話をしているが判定前提の練習はしていない」と言う。
「相手も下がる一方ではポイントは取れない。意思と意思のぶつかい合い。ボクシングIQ、テクニック争いのいい試合になると思う」
序盤は天心が有利、中盤、後半に拓真が巻き返すとの見立てがあるが、真吾トレーナーは、「カーンと鳴ってみないとわからないが、相手が下がろうが、出てこようが、どんな展開になっても対応できる準備はしてきた」と言う。
幼い頃から格闘マニアの大橋会長も、プロレスラーの人間風車ビル・ロビンソン、キックの鬼と呼ばれた沢村忠に夢中になった昔話をして「私はムエタイが世界最強スポーツと思っている。相手はキックの神童。格闘技の強さって怖い。そう考えるとこっちは挑戦者。だからこそのワクワク感、楽しみがある」と言い、「那須川天心は世界王者より重い」と警戒心を強めた。
今回の試合の勝者には、その話題性の大きさを考慮して、WBCが「サムライベルト」という特別なデザインが施され、しかも、通常のベルトよりひと回り大きいスペシャルなベルトをプラスして贈呈されることが、立会人として来日したWBCのマウリシオ・ススライマン会長から発表された。その話題になると会見では「ベルトを意識していない」と語っていた拓真が表情をやわらげた。
「あれを見ると欲しくなりますね」
Amazonプライムビデオで独占ライブ配信される運命のゴングは午後20時42分の予定。ただアンダーカードの進行が早ければ、繰り上がる予定となっている。

