井上尚弥、井岡一翔ですら日本王者からの世界挑戦だったのに…“超特例ルート”のプロ4戦目で“超ホープ”吉良大弥が大晦日にWBA世界ライトフライ級挑戦者決定戦に挑む
元4階級制覇王者、井岡一翔(36、志成)のWBA世界バンタム級挑戦者決定戦(大晦日・大田区総合体育館)のセミファイナルで、志成ジムの超ホープで、WBA世界ライトフライ級2位の吉良大弥(22)が同級7位のイバン・ガルシア・バルデラス(24、メキシコ)とWBA世界同級挑戦者決定戦を戦うことが同時に発表された。同級王者は12月17日にWBO同級王者との2団体統一戦に臨む高見亨介(23、帝拳)で、中、高校時代を通じて0勝3敗の因縁の相手。これがプロ4戦目の吉良が5戦目で世界奪取に成功すれば元4階級制覇王者の田中恒成(30。畑中)の持つ日本最速記録に並ぶ。日本プロボクシング協会の内規で地域タイトルを獲得していない選手の世界挑戦は認められていないが、指名試合だけは特例で元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(39、帝拳)以来の異例の“飛び級”ルートとなる。
WBA王者は帝拳の秘密兵器の高見でアマ時代に勝てなかった因縁相手
井岡の東農大の後輩である“秘蔵っ子”がプロ4戦目でWBA世界ライトフライ級挑戦者決定戦出場のビッグチャンスを得た。
「やっと来たという感じよりも予定よりもちょっと早い。周りから見たら、たぶん早いと思われるんやろうなという気持ち。でも、ずっと言ってるように、世界チャンピオンになってからがスタートぐらいの気持ちでいたいので、嬉しいけど、ここはしっかり決める」
現在ランキング2位の吉良が勝てば間違いなく王者への指名挑戦権を得る1位になる。
WBAの王者は今年7月にプロ10戦目の世界初挑戦で圧巻の10回TKOで王座を獲得した帝拳の秘密兵器の高見だ。12月17日の初防衛戦で、いきなりWBO世界同級王者のレネ・サンティアゴ(プエルトリコ)との2団体統一戦に挑む。
実は吉良と1学年上の高見には因縁がある。アンダー15、高1のインターハイ、同国体と、アマチュア時代に3度対戦して全敗している。吉良いわく「インターハイが4対1,国体が3対2で負けた。どっちもそこまで差はなかった気がする」という内容。
その後、アジアジュニアで金メダルを獲得するなど覚醒した。
当然、ライバル心をメラメラ燃やしているかと思いきや意外にもツンデレな回答だった。
「高見選手にめちゃくちゃこだわってやりたいという感覚は今のところはないですね。 でも、世界チャンピオンにまずなって、そこから、このベルトが欲しいというより、この選手とやりたいという気持ちが強くなる。その時に一番近くて思い入れのある選手となれば高見選手。どこかのタイミングでやりたいなという気持ちがより強く高まるとは思います」
だが、一方で「それ(リベンジ)を言っといた方が盛り上がると思う」とも言い、「アマ時代には負けたが今やったら勝てる?」とストレートに聞くと、「次に3対2ぐらいで勝つんじゃないかな。そんな感覚です」とニヤッと笑った。
井岡と同じリングに上がるのは今年5月以来、2度目だ。
前回は「脇役だった」が、尊敬している井岡だからこそ「越えたい」との反骨心がある。
「しっかりと自分のボクシングを見せて、みんなにも、この興行は吉良大弥が一番おもろかったと思わせたい」
――井岡超え?
「はい。そうです」と笑って返した。
実はその井岡を上回りそうな特例ルートを歩む。

