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F1の著名レポーターが「角田裕毅の2027年のF1復帰の道筋が見えない」と指摘(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
F1の著名レポーターが「角田裕毅の2027年のF1復帰の道筋が見えない」と指摘(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「角田裕毅がF1に戻る道筋が見えない」著名レポーターが来季レッドブルのリザーブ兼テストドライバーを選択した角田の決断を危惧…その理由とは?

 F1の角田裕毅(25)は来季レッドブルのリザーブ兼テストドライバーとして1年を過ごしシーズン途中の昇格または2027年からのF1復帰を目指すことになった。しかし、著名レポーターのテッド・クラビッツ氏(51)が「戻る道筋が見えない」とその選択を危惧した。スカイスポーツのポッドキャストで語ったもの。その理由とは?

 「ホンダとのつながりを断ったように見える」

 来季からレッドブルのリザーブ兼テストドライバーに降格することになった角田の処遇は、かなりのインパクトをF1界に与えた。その降格裏話や将来的なF1復帰の展望についての様々な報道が飛び交う事態となっている。その中でF1中継を行っている「スカイスポーツ」の著名レポーターとして知られるクラビッツ氏が、2027年のF1復帰の可能性を危惧する発言を同局のポッドキャストで行った。
 クラビッツ氏は、まず今季第3戦の日本GPから昇格したレッドブルのシートを守れなかった角田の不運を嘆いた。
「不運だったのは彼のせいじゃないということだ。彼はレーシングブルズから昇格してレッドブルを助けた。(マックス・フェルスタッペンと)リアム(ローソン)との組み合わせがうまくいかなかった後のチームが求めることはすべてやった。イモラ(エミリア・ロマーニャGP)でのクラッシュは確かに痛かった。あれがその後の苦難の流れを決定づけてしまった」
 第7戦のエミニア・ロマーニャGPの予選で角田は大クラッシュを起こした。最後尾スタートから決勝では10位に食い込むも、同氏は、ここが分岐点になったと見ている。
「それでもアブダビでは、ランド・ノリス(マクラーレン)を芝生側へ押しやろうとまでしてできる限りのことをやった。結果的に自分に5秒ペナルティが科されたけどね。だから、角田には本当に同情するよ」
 最終戦前のカタールGP直後に角田が来季からリザーブ兼テストドライバーに降格することが発表された。レッドブルにはレーシングブルズからアイザック・ハジャーが昇格し、そのレーシングブルズの布陣もローソンが残留、F2からアービッド・リンドブラッドが昇格することになった。それでも角田は最終戦のアブダビGPで盟友のフェルスタッペンのドライバーズ選手権の逆転Vをアシストするため、トップにいたノリスを封じ込めようと懸命の走りを見せた。結果的にペナルティを科せられることになったが、グラビッツ氏は、角田の今季の奮闘を振り返りつつ、来季のF1復帰の見通しについて、こう語った。
「残念だよ。本当に角田裕毅について一言言わせてほしい。いいドライバーだし、F1に欠かせないキャラクターで、感じのいい若者だ。だけど、彼が、またF1のレースシートに戻れるかどうか、正直分からない。戻って欲しいとは、心から思うけど、道筋が見えないんだ」
 クラビッツ氏が「復帰の道筋が見えない」とした理由は、レッドブルでのリザーブ兼テストドライバーを選択したことが、ここまで角田をバックアップしてきたホンダに及ぼす影響を危惧したのだ。
「彼はホンダのリザーブではなく、レッドブルのリザーブだ。つまり、アストンマーティンでの復帰に役立ったかもしれないホンダとのつながりを断ったように見える。レッドブルの一員として再び戻る姿も想像しにくい」

 

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