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西武の西口監督が横浜DeNAからFAで獲得した桑原将志の起用法に言及
西武の西口監督が横浜DeNAからFAで獲得した桑原将志の起用法に言及

横浜DeNAからFA移籍の桑原将志か、GG受賞の西川愛也か…西武の西口監督が「悩めるセンター問題」に結論を下す

 5位に終わった今季の西武で収穫をあげれば、8年目だった西川のブレークとなる。埼玉の花咲徳栄高校から2017年のドラフト2位で入団した西川は「1番・センター」に定着。自己最多の124試合に出場してリーグ4位の134安打、同最多の64得点、同3位タイの25盗塁などをマークしてリードオフマンの役割を果たした。
 さらに守備範囲が前後左右に広く、投手陣から絶大な信頼を寄せられる守備ではゴールデングラブ賞を初めて受賞。名実ともにリーグを代表するセンターへ成長した西川を、西口監督は右肩の違和感で出場登録を抹消され、戦線離脱を余儀なくされた8月上旬からの約1カ月間を差し引きながらも高く評価している。
「本人的には怪我による1カ月(の離脱)もあって、ちょっと物足りないところがあるかもしれない。ただ、あのまま怪我なくいっていたら、もしかすると最多安打を狙えたんじゃないか、というところまではいっていたと思う。順調に成長してくれているし、まだまだ上を目指せる選手でもある。なので、愛也(西川)には真ん中(センター)でウチの選手たちと争ってもらって、桑原君にはレフトかライトで。打順に関しても桑原君を含めて誰が当てはまるのか、というのをいろいろと見ていきたい」
 西川の成長をさらに促し、同時に期待の新戦力である桑原にも新天地で最大限の力を発揮してもらう。今季に掲げた「守り勝つ野球」の象徴が西川の中堅起用ならば、来季に目指す野球の第一歩が外野における西川と桑原の共存となる。
リーグワーストにあえいだチーム打率.232から脱却。同最少の410得点からのアップも目指す西口監督が、開幕前に右手親指を骨折するアクシデントに見舞われた今季も最終的に打率.284、113安打の数字を残した桑原への期待を込めるように続ける。
「今年を見てもらえばわかるように、守るだけじゃ勝てない。もちろん守りも大事ですけど、やはり打たなきゃいけない。ある程度の基盤というものができた中で、あとはどうやって打ち勝つか。先発の2人(今井達也と高橋光成)が抜けますけど、そこはうまく補いながら、打つほうで何とかカバーする、というのが現時点の考え方ですね」
 西川とともに外野守備をさらに鉄壁にして、ともに出塁だけでなく生還する回数も増やす。そして、横浜時代からお得意のムードメーカー役ももちろん担う。ルーキーイヤーから14年所属した横浜に「環境を変えることでさらに成長したい」と覚悟を決めて別れを告げた桑原を、新天地・西武でもすでに数多くの仕事が待っている。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

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