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増田陸が3.15横浜でドネアに挑む
増田陸が3.15横浜でドネアに挑む

「どっちが本物?」とファン混乱…3.15横浜でドネアvs“神の左”継承者の増田WBA世界バンタム級挑戦者決定戦も大晦日には井岡が同じ決定戦…「1位と4位のこっちが完全な決定戦」と帝拳浜田代表

 負ければ引退の決意をもってリングに上がるのか。
 だが、フィリピンの閃光はこう否定した。
「対戦相手はすべきことをしてくるだろうが、このような経験を通して自分が今どこに存在していたいのか、何をしたいのかということがクリアに見えている。リングの中にいたいという思いが1 番強い。だから、今はそこを 1 番に考えて自分自身に集中している」
 一方の増田にもドネアに引導を渡す気か?と質問した。
「正直ない。そこはドネア選手自身が決めること。結果的にいい形になれば一番いい」
 甘い考えはない。
 増田は帝拳ジムの先輩の元WBC世界バンタム級王者、山中慎介氏の“神の左”の継承者と評判のハードパンチャー。同じサウスポースタイルからのストレートが武器でここまで10戦9勝(8KO)1敗の高いKO率を誇る。キャリア唯一の1敗は、デビュー4戦目でモンスタートーナメントの準決勝で堤の日本タイトルに挑んで判定負けしたものだけ。その堤が、歴代記憶に残ったハードパンチャ―の一人に増田の名前をあげていた。しかし、増田は「すべての試合でKOが目標、こだわりはある。でも、なにがなんでも勝って次につなげるのが一番、集中してやるだけ」と、KO宣言を封印した。
「ドネア戦が終わった後の感想で堤選手が“後半いきたかったけどいけなかった”と言っていた。ドネア選手のキャリアで作られた醸成されたスキル。そこにどう攻撃を仕掛けるかを意識している。具体的に言えば右のジャブ、右のパンチがキーポイントになる」
 昨年11月の前戦ではホセ・カルデロン(メキシコ)のフィジカルと距離に苦戦し、攻撃パターンも単調になり、倒しきれず10回負傷判定勝利に終わっていた。老獪なドネアが相手では左を狙いすぎるとまず当たらない。布石の右がカギを握るが、サウスポースタイルから右のパンチを無防備に踏み込むとドネアの伝家の宝刀の餌食になる危険性がある。
「左フックの怖さは常につきまとう。無意識の領域で対応できる練習をしている。自分が当日対峙した時にどう感じるか重要。どれだけやれるか自分自身に期待している。この強い選手を相手に自分自身をどれだけ高められるか、自分のレベルを引き上げられるかにかかってくる」
 増田はそう勝算を口にした。
 正規の挑戦者決定戦ゆえにレジェンドを倒せば次は世界戦だ。
 ただ正規王者の堤は母親の死去で練習が手につかず休養王者となっているアントニオ・バルガス(米国)との団体内統一戦をWBAから指令されており、近日中にも正式に決定する予定。増田―ドネアの勝者は、その堤―バルガスの勝者と対戦することになる。
 増田にとってキャリア唯一の黒星を喫した堤は因縁の相手。
「この試合をクリアして世界へ駒を進められるようしっかりと自分の仕事に集中して取り組んでいきたい」としながらも「その(堤とのリベンジ戦)気運が高まっているという風には感じてはいるが、本当にドネア選手との試合にすべてをかけて挑む」と、その先の未来については多くを語らなかった。倒すか倒されるか。そして“シン神の左”vsドネアの老獪なスキル。メインを飾るにふさわしい勝負論のある“本物”の挑戦者決定戦となりそうだ。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

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