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武居由樹が東京ドームで約8か月ぶりの再起戦に挑む
武居由樹が東京ドームで約8か月ぶりの再起戦に挑む

「崖っぷち。(那須川天心も僕も)お互い復帰戦で負けたら終わり」5.2東京ドームで再起戦に挑む元WBOチャンプ武居由樹は誰のベルトをターゲットにしているのか?

 武居も「体もでかくてパワーもありそうでタフでテクニックもある。心も体も作りあげないと(勝ちを)もっていかれる」と気を引き締めている。
 KO率の低さが示すように一発で仕留めるパンチ力やスピードはない。だが、基本に忠実な正統派で手数が多く打たれ強い。キャリアの唯一の1敗は、WBO9位、WBC12位のフリップス・ンギーチュンバ(ナミビア)に最大4ポイント差で判定負けしたもの。小國以載(角海老)を秒殺した超攻撃的なンギーチュンバの猛攻に耐え、最終ラウンドには逆転を狙って逆にラッシュを仕掛けるなど強い気持ちを全面に出した。
 しかも今回はスーパーバンタム級でのテストマッチとなる。
 陣営はWBA世界バンタム級のレギュラー王者の堤聖也(角海老宝石)の負傷に伴いレギュラー王者に昇格予定のアントニオ・バルガス(米国)への挑戦も選択肢のひとつに入れていたが、大橋会長は「バンタム級か、スーパーバンタム級かをこの試合の結果で考えたい。バンタム級だとちょっと減量がきついのかなと感じている部分もあるし、スーパーバンタム級でやってどういう動き試合内容になるのかを見ていきたい」との意味合いを込めてスーパーバンタム級へのテストマッチを選択した。スーパーバンタム級の4つのベルトを保持している井上尚弥が東京ドームで中谷潤人に勝てば、すぐにベルトを返上するものと考えられていて、そこにチャンスが生まれる。
 ただ大橋会長は、「バンタム級ならワクワクするようなカードが組める」とも付け加えた。
 武居自身も八重樫トレーナーも「バンタム級でも落とせる」と語るように、バンタム級が限界というわけではなく、今後は、両にらみで王座返り咲きのチャンスをうかがっていくことになる。
 武居はこうも言った。
「ファンの皆さんが楽しんでもらえるような試合をやっていきたい。そういう選手が多い階級でもやっていきたい。今回はスーパーバンタム級で、どんな動きができるのかをみんなに見てもらってそこから決めていきたい」
 そして本音を明かした。
「自分が負けてしまってバンタム級だったりボクシング界の中心から外れてしまったのは本当に悔しい。今回も拓真さんと井岡選手の試合をボクシングファンは楽しみだと思いますが、選手としては凄く悔しい」
 そのバンタム級にはライバルの那須川天心がいる。
 天心もまた井上拓真とのWBC世界バンタム級王座決定戦に敗れ、4月11日に両国国技館でメキシコの元2階級制覇の”レジェンド”ファン・フランシスコ・エストラーダとのWBC挑戦者決定戦を控えている。かつて武居と天心の対戦はドリームカードとして盛り上がっていた。
「お互い復帰戦で負けたら多分終わり。だからライバルとしては本当にお互い頑張ろうというぐらいの気持ちで、それ以上はない」
 武居はそう胸の奥に秘めた共闘エールを送った。
 一方の天心の思いは、井上拓真へのリベンジだが「(武居とは)いつか戦う運命」と語っていたこともある。2人が交わるのは、バンタム級なのか、スーパーバンタム級なのか。
 2人が未来を語るのは互いの再起戦をクリアしてからだ。
「ここで負けたらという今まで以上のプレッシャーはある。でも昔からプレッシャーは力に変えれる。いい武居由樹ができあがる。自信は持つが過信はしない。チャンスがあれば倒しにいくが、まずは勝ちに徹したい」
 閉じかけた扉は東京ドームから自らの手で開くしかない。

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