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巨人移籍のリチャードのデビュー舞台は広島マツダスタジアム
巨人移籍のリチャードのデビュー舞台は広島マツダスタジアム

やっぱり当たればメジャー級!3年ぶりの衝撃弾で巨人移籍デビューを飾ったリチャードが示した「覚醒の可能性」

 ソフトバンクから巨人に電撃トレードで移籍したリチャード(25)が衝撃のデビューを飾った。移籍会見を行った13日に敵地マツダスタジアムでの広島戦に即「7番・三塁」で起用されると、5回の第2打席で左中間に1号ソロを叩き込み、6回にも三遊間ヒットで得点機につなげた。ソフトバンクでは変化球の揺さぶりに弱く、通算打率.160と芽の出なかったロマン砲がいきなり覚醒の可能性を示した。なお試合は延長12回に広島が5-4でサヨナラ勝ちした。

 第5打席で選んだ四球に見えた変化

 衝撃のデビューだ。3点を追う5回。先頭打者のリチャードは広島の先発、森がカウント1-1から真ん中高めに投じた143キロのストレートをフルスイングした。滞空時間の長い打球が左中間に舞い上がる。センターの中村奨成がフェンスによじ登ったが、その打球はフェンスを越えていった。移籍1号。1軍での本塁打は実に2022年7月13日のオリックス戦以来、約3年ぶりだ。
 ベンチでは阿部監督が拍手で迎え、リチャードがリラックスできるようにアドバイスを送った元ソフトバンクの同僚である甲斐も右手でタッチして祝福した。
「これまでは1打席目の三振を引きずって打席に立っていたが、みんなの『切り替えて』という言葉が素直に入ってきました。その結果フレッシュな気持ちで打席に入ることができました。この気持ちを続けられるように頑張ります」
 リチャードは広報を通じでそうコメントした。
 やっぱり当たれば飛ぶ。その滞空時間はメジャー級。リチャードはロマン砲の魅力を移籍初戦で巨人ファンに伝えた。
 第1打席は、外角のボールゾーンへの落ちるチェンジアップに手を出して空振りの三振に終わっていた。ストレートにもタイミングが合っていなかったが、2打席目に見事に修正していた。
 さらに一死一、二塁で迎えた6回の第3打席も三遊間にヒットを放ち、満塁として浅野の犠牲フライにつなげた。
 キャベッジの同点2ランが飛び出した8回の第4打席は三振に倒れたが、延長10回には二死から四球を選んだ。試合は延長12回にサヨナラ負けを喫したが、リチャードのデビュー戦としては文句なしの内容だろう。
 4番の岡本が左肘靭帯損傷で全治3か月とみられる大怪我をしたのが6日の阪神戦。巨人フロントは、緊急補強に動き、11日のヤクルト戦にベンチに入っていた秋広と左キラーの変則左腕の大江を放出しての2対1トレードでリチャードを獲得した。発表があったのが12日。リチャードは、この日、福岡から広島に移動して、試合前に入団会見を開き、いきなり「7番・三塁」でスタメン起用された。
 現役時代にタイトルの獲得経験のある評論家の一人は「最後の打席の四球に覚醒の可能性が見えた」という。

 

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