
「オレのスタイルなら井上尚弥に勝てる」亀田和毅に苦戦の判定勝利でV1成功のIBF世界フェザー級王者レオが豪語…「(オレの左フックに注意して)しっかりガードを上げておきな!」
プロボクシングのIBF世界フェザー級タイトルマッチが24日、大阪・住之江区のインテックス大阪で行われ、王者のアンジェロ・レオ(31、米国)が挑戦者で同級1位の亀田和毅(33、TMK)を2-0判定で下して初防衛に成功した。中盤にスローダウンして、亀田の接近戦やボディ攻撃に苦しめられて課題が浮き彫りにされたが、試合後には、スーパーバンタム級の4団体統一王者の井上尚弥(32、大橋)との対戦を熱望して「オレのスタイルなら勝てる」と豪語した。
「和毅は強かった。思ったよりパワーがあった」
レオは亀田に苦しめられた。だが、1ラウンドから4ラウンドまで手数とジャブで稼いだポイントの貯金が効いて1人がドロー、あとの2人が「116-112」「115-113」とつける採点で、敵地での初防衛に成功した。
「和毅は強かった。スピードだけでなく、思ったよりパワーがあった」と挑戦者に敬意を示すも、採点を聞く前から「勝ったとの確信があった」という。
5ラウンドからはバタっと動きが止まった。亀田にプレスをかけられボディをえぐられ、6ラウンドには左フックの4連打で圧倒された。反撃しようとすると、亀田のクリンチワークで封じられ、明らかに接近戦を嫌がっていた。
「中盤でペースを落として様子を見るのが、私のスタイルだ。何か異変が起きたわけではない」
そう試合後に言い訳。
「和毅がメキシカンスタイルで前に出てくるのは想定していた。こっちは動いて対応できた」とも言ったが、ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)を圧倒して左フック一発で大の字にしてベルトを奪った前戦の迫力はなかった。
「いいパンチはあったが効いたパンチはない。ボディは大きな音がして効いたように見えたかもしれないがダメージはない」
そう強がり、11ラウンドに盛り返したが「ポイントで負けているからいったわけではない」と笑顔でまくしたてた。
今回、日本での防衛戦を受けた理由が、「井上戦へのアピール」だった。
内容的には、亀田に追いつめられ、アピールには程遠かったが、改めてモンスターとの戦いを熱望した。
「来年にも戦うことができる。いつでもいい。井上が階級を上げた段階でいつでもできる。自信は、もちろんある。勝てるよ」
井上は、9月14日に名古屋でWBA世界暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との王座統一戦を控えているが、それをクリアすると、昨年3年30億円の大型契約を結んだ「リヤドシーズン」の本拠地であるサウジアラビアでWBA世界フェザー級王者のニック・ボール(英国)に挑戦する計画が進んでいる。その後、来年5月には東京ドームでWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(M.T)ともう一度スーパーバンタム級に戻してスーパーマッチを戦う予定だが、その後は、「最終ゴール」と考えるフェザー級の戦いにシフトすると考えられている。
レオは、そこで王者としてモンスターの挑戦を待ち受けたいというのだ。
勝てると豪語する根拠は?
そう聞くと「私のスタイルなら勝てる。だから自信がある」と即答した。