
「大谷翔平の打撃はグチャグチャ」米メディアが三塁打も2三振の二刀流スターを酷評もベッツは「彼が打たないド軍はマイケル・ジョーダンのいないブルズ」と完全復活に期待
ドジャースが16日(日本時間17日)、本拠地でのブリュワーズとのリーグ優勝決定シリーズの第3戦に3-1で勝利し、3連勝でワールドシリーズ進出に王手をかけた。打撃不振の大谷翔平(31)は1回に三塁打を放ち先制点につなげたが、その後は2三振で米ワシントンポスト紙は「大谷の打撃はグチャグチャ」と厳しく報じた。それでもムーキー・ベッツ(33)は「彼が打たないチームはマイケル・ジョーダンのいないブルズと同じ」と復活に期待をかけ、敵将のパット・マーフィー監督(66)は「今どんな状態でも危険な存在」と警戒している。
ロバーツ監督「左腕をぶつける相手の戦略は理にかなっている」
Wシリーズ進出へ王手をかけた勝利は、“眠れる二刀流スター”の今シリーズ初の長打となる三塁打から始まった。
「左投手を出せるときは出す」(米ドジャーブルーの映像より)とマーフィー監督が、オープナーとして中継ぎのアーロン・アシュビーをぶつけてきたが、大谷はカウント1-2と追い込まれてから、見送ればボールの外角低めへのスライダーを片手でひろいあげた。その打球はライト線を破りフェンスに届く間に大谷は一気に三塁に滑り込んだ。
「あの場面ではチャンスが3回(3人の打者の意味)あるから全然プレッシャーはなかった。だから落ち着いて打てた。プレッシャーがないときの方が、いい結果が出る」(米ドジャーブルーの映像より)という2番のベッツが、右中間へのタイムリー二塁打を放ち、MVP経験者の2人でホームゲームでの貴重な先制点をスコアボードに刻んだ。
だが、大谷は完全復活とはいかなかった。
2回からブリュワーズが最速167キロを残るスーパールーキーのジェイコブ・ミジオロウスキーを投入してくると、2回の第2打席は二塁ゴロに倒れ、5回の第3打席は、初球にカーブをファウル、2球目に高めゾーンの162キロのストレートに空振りし、最後は、またカーブを落とされての三球三振。上下に揺さぶられ手玉に取られた。
さらに7回には二死から、また変則気味にクロスステップしてくる左腕のジャレッド・ケイニグをぶつけられ、大きなカーブに2打席連続の空振りの三振に倒れて、大谷は薄っすらと苦笑いを浮かべた。
チームは3-1で勝利。9回は、新守護神の佐々木朗希が鳴りやまぬ「ロウキコール」の中での“3人斬り”で締めたが、大谷のディビジョンシリーズ、リーグ優勝決定シリーズの成績は、29打数3安打で打率、103、14三振、2打点といまだにトンネルを抜け出せない状況にある。
米ワシントンポスト紙は、「大谷は打席でグチャグチャに見える。ドジャースはほとんど無敵に見える」との見出しを取り、大谷が不調のままポストシーズンを勝ち進むドジャースの現状を皮肉った。
「先頭打者として三塁打を放った時でさえ、フォロースルーは慌ただしく見え、打席でも自信がなさそうだった」と伝え「大谷の打撃はグチャグチャに見える。力いっぱいスイングするがタイミングが合わず、ファウルが多い。弱い当たり(第2打席の二塁ゴロ)を打ったりしている」と厳しい指摘をした。
さらに「投球ごとに、ためらいのようなものがあり、反応がほんの一瞬遅れている」と分析した。
ドジャースの“ご意見番”として知られるブレイク・ハリス記者も、7回の三振直後にXに「大谷が先頭打者三塁打で我々を騙した なんてこった。この打席はひどいね」と投稿している。