「これ以上ダメージを与えるリスクを冒すことはできない」“カモン騒動”で揺れる大坂なおみが左脇腹負傷で全豪を3回戦で棄権…SNSでは「メンタルヘルスの問題」を心配する声
テニスの全豪オープンに臨んでいた世界ランク17位の大坂なおみ(28、フリー)が24日に予定されていた同168位のマディソン・イングリス(28、豪州)との女子シングルス3回戦を棄権した。大会主催者は左脇腹の負傷が理由と発表し、大坂も自身のインスタグラムへ「ここで止まらなければならないのは心が痛みます」と心情を投稿した。大坂の試合中の口癖である「カモン!」を巡り、22日の2回戦で敗れたソラナ・チルステア(35、ルーマニア)が激怒した一件が尾を引く中、SNS上では、過去にメンタルヘルスの問題に悩まされていた大坂の状態を心配する声が見られた。
カモン騒動の2回戦で取っていたメディカルタイムアウト
大坂の10度目の全豪オープンが突然の終焉を迎えた。
センターコートのロッド・レーバー・アリーナで組まれていた、地元豪州のイングリスとの3回戦。日本時間24日午後7時過ぎの試合開始予定時刻の直前になって、大坂の棄権とイングリスの不戦勝が発表された。
全豪オープンの大会主催者は大坂の左脇腹の負傷が理由だと説明。さらに古傷を痛めてしまったとする大坂のコメントも発表した。
「これまでも何度か経験した怪我なので、乗り越えられると思っていました。前回の試合は少し痛みを抱えながらプレーしたので、今日の試合前に少し休めば大丈夫だろうと思っていましたが、ウォーミングアップ中にさらに悪化してしまいました。妊娠及び出産から復帰して体型もかなり変化したので、この怪我には本当に注意する必要があります。何人かの医師と話をしながら、検査を受ける予定です」
大坂はさらに自身のインスタグラムのストーリーも更新。腹部の痛みで3回戦を途中棄権した昨年に続いて、戦い半ばで全豪オープンを去る複雑な思いを綴った。
「前回の試合で生じた身体のケアが必要な問題に対処するために、棄権するという難しい決断を下さなければいけませんでした。走り続けることに興奮していた私にとって、ここで止まらなければならないのは本当に心が痛みますが、コートに戻ってくるために、これ以上ダメージを与えるリスクを冒すことはできませんでした」
22日のチルステアとの2回戦で、大坂はメディカルタイムアウトを取っている。2-1とリードして迎えた第3セット第4ゲームに入る直前に、異変を訴えた大坂のもとへトレーナーが駆けつけ、そのままロッカールームで約6分に渡って治療を受けた。
試合後の公式記者会見で、大坂は古傷を再発したとほのめかしていた。
「私の医療記録を見れば、みなさんもおそらく推測できるかもしれません」
そして、大坂が4-2とリードを広げて迎えた第7ゲームで、テニス界を騒然とさせた「ネットスキャンダル」が起こった。
30オールからチルステアがファーストサーブを失敗した直後。コート上に大坂の「カモン!」が響いた。決して大きな声ではなかったが、観客が静まりかえっていた分だけ、チルステアの耳にもはっきりと届いた。次の瞬間、セカンドサーブをやめたチルステアが主審に「ポイントの合間に『カモン!』と言っていいのですか」と抗議した。
しかし、主審は「サーブを打つ前なので問題はない」と抗議を却下した。苛立ったチルステアはこのゲームをブレークされ、続く第8ゲームも落として敗退。試合後にはネット越しに軽く手を合わせたものの、視線を合わせようともしなかったチルステアは、背後から話しかけてきた大坂に激高しながらこうまくし立てた。
「あなたはフェアプレーが何であるのかを知らない」
原因となった「カモン!」は大坂が自身を鼓舞するときに発する口癖。実際にそれまで何度も、特にポイントを奪った際には大声で響かせていた。しかし今年限りでの引退を表明し、現役最後の全豪オープンで追いつめられていたチルステアにとっては、神経を逆なでする要素と化していたのだろう。

